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No.10 ページ10

真剣な眼差しを向けられ、話をはぐらかそうとすると、今までに聞いたことないような、小瀧の強い声が耳を震わした



そんな小瀧の声に驚き、距離を取ろうとすると、手を引かれ強く抱きしめられる

 

 

ビクリ

 

 

そんな小瀧の行動に思わず体が震える

 

 

「あっ、ちゃうねん…怒ってるとか怖がらせたい訳やなくて
あー!その!
シゲの事、いや大の事好きやねん」

 

「………そんなん」



「冗談なんかやないで、本気で欲しいねん…大の事
おかしくなりそうなくらい好きやねん…」



初めて聞く小瀧の自信なさげな弱々しい声


そんな声を聞き、自然と自分の気持ちが口からこぼれ落ちていた




「……私も好きやと思う
その、小瀧誰にでも優しいし、みんなに好かれてるから
紅を贈られたのも気まぐれやと…
私だけが特別やなんて思ったらあかんて…
そんな風に思ってたけど…
今の小瀧の言葉を聞いたら…私も好きなんやって分かった」

 
 

小瀧の好き、欲しいという言葉を聞き驚いてしまっている

その驚きで纏まらない頭で、必死に考えて自分の想いを紡ぐ



 

「俺が悪いねん最初から真剣にお前と向き合うべきやった
大…愛してる、俺の為にあの紅使ってくれへんか
ここに…」

 

 

先程、私の涙を拭った指が、今度は私の唇を掠める

 

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作者名:ルナ | 作成日時:2021年2月7日 14時

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