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No.5 ページ5

「相変わらず無愛想やな、流星
自分の嫁にくらい、もう少し優しくしてやってもバチは当たらんと思うけど」

 

「煩い、盗み聞きするお前よりはマシや」

 


智子が下がった流星の自室


扉が開き、中へと入ってくる長身の男


 

人懐っこいタレ目の笑顔が特徴の男


小瀧望

 
 

こんな口調からは想像できないが


この屋敷の主、藤井流星の腹心の部下である


 

「おー怖っ、可愛くてええ子そうやん
名前は…智子ちゃんやっけ?」

 

「フン…どうせ今までの女共と一緒や
俺の顔と、この家の資産が目当ての女共とな」

 

「自分の顔が男前って存外に言い切るお前に突っ込んだ方がええか?」

 

 

そんな事をおどけて言ってはくるが


流星にぎろりと睨まれ口ごもる、望

 
 

「冗談やて、なんや機嫌悪いな
智子ちゃんは今までお前に言い寄ってきた女共とは違うと思うけどな…
まぁ、ええわ〜俺も部屋戻るわ
おやすみ〜」

 

 

と後ろ手に手を振り、何がそんなに楽しいのやら満面の笑顔で、上機嫌で去っていった望

 

扉が締まり静かになった部屋

その部屋の中へ流星の声が響く

 

「何がそんなに不機嫌かって…
そんなの今に始まったことやないわ」

 

 

嫌気がさす

 

この家に生まれ、跡取りとして教育を施された

 
そんな俺と、藤井の家柄に目が眩んだ女共が大量に群がってくる

 

自分の心が何も感じなくなるにはそう時間はかからなかった

 
 

「はぁ…俺に嫁なんか煩わしいだけや」

 


空気が凍りつくようなほど、冷たい流星の声が部屋へと響いた

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ぐでLove(プロフ) - 15辺りから同じ話が入ってます! (2020年7月2日 0時) (レス) id: cc32400ee4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルナ | 作成日時:2020年6月9日 15時

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