小さな足音 No.1 JW 青×緑

No.11 ページ11

内診台から降りると目に涙を貯めている流星に抱きしめられた




「とも…ありがとう
俺の子供…俺たちの子供妊娠してくれて
産むって決めてくれて
俺、ホントに頑張るから
頑張るしか言ってへんけど強くなるから」

 

「流星、大袈裟やな、でも嬉しいありがとう
俺も一緒に強くなるから…」

 


そのまま服を整えて診察室へ2人で入る




『ほらエコーの写真、持って帰っていいよ』



「ありがとうございます！
わっ、可愛ええな〜」

 


デレデレな顔で、先生から写真を受け取る流星

 



『で、本題なんだけど
今日で妊娠9wと2d
心音も確認出来てるし親子手帳を貰う手続きが本来なら出来るんだけど…
君の場合は特殊だしね
戸籍上は確か男性だったよね』

 

「…はい…あの…俺…」


 

しどろもどろになっている俺に、流星がハッキリとした声で話してくれる




「先生その親子手帳の手続きどうやったらええんですか？
事務所とメンバー、俺の両親と、ともの親にも早急にきちんと話をします
絶対に何とかします
やからともが安心して子供が産めるようにしてやってください」

 


そう言うと深々と先生に頭を下げてくれる

 

「流星…」


 

思わずこぼれる涙

 


『ともくん
本当にいい旦那さんと巡り会ったね
産まれた頃から君を見てる僕は、君を自分の子供のように思ってるから
こんなに素敵な人と一緒になるのを本当に嬉しく思うよ
流星くん、ともくんをよろしく頼むね』

 



先生の言葉を聞いて、ますます涙が溢れでた

 

 

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