小さな足音 No.1 JW 青×緑

No.2 ページ2

流星と病院に行くと約束して3日…

 


俺は幼い頃からお世話になっている主治医の先生の元へと向かった

 



 

『やっ、ともくん、久しぶりだね
元気にしてた？活躍は目にしてるよ
今日はどうしたの？
連絡をもらってビックリしてるよ』

 

「お久しぶりです先生…突然すみません
少しご相談したいことが…
ない事だとは思うんですが…」

 


 

俺は先生の顔をまともに見れないまま、小さくしどろもどろに

今、俺の体に起きている変化を話す

 

 

『…そうか、それで僕の元に来てくれたんだね
確かにその症状は妊娠の初期症状に酷似してるね
君は男性であり女性であるから
だから幼い頃から僕が主治医をしているしね
パートナーもいて性行為もあるなら可能性はゼロではないよね』

 


真っ直ぐに先生は俺の目を見てハッキリと言葉を紡ぐ

 


『ここで話していても結論は分からないから診察をしようか
婦人科の内診室を使えるようにしてもらうからそっちに移動しよう
大丈夫、他の人とは合わないように配慮はするから
少し待っててくれるかな』

 
 

そう言い先生はあっという間に連絡をし、俺を産婦人科の内診室に連れていってくれた

 



『診察するよ、力を抜いて…』

 



静かすぎる内診室…

不安で押しつぶされそうになる

 

 

『横のモニターを見てくれる？分かるかな？
その小さく見えてる丸が赤ちゃんが入る袋だよ
その長細いのが赤ちゃん、横に見えるのは卵黄囊、赤ちゃんの附属物って言えばいいかな
よく目を凝らしてみて、チリチリ動いてるのが分かるかな？』

 

 

先生の声が頭に入ってこない…

俺は夢を見てるのかな…

 

 

No.3→←No.1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す