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炭治郎side




あの後無事不死川さんを見つけ挨拶をして


伊黒さんや甘露寺さん、しのぶさんと無一郎くん


玄弥、義勇さんと鱗滝さん、悲鳴嶼さんと挨拶をした


そして縁側を歩いていると目の前に見えた


ずっと探していた愛しい人







炭治郎「Aさん」


A「炭治郎、もう挨拶は全員回ったのか?」


炭治郎「はい、ちょうど皆さん集まってたので!」


A「そうか、なら良かった。まぁ座りな」


炭治郎「失礼します!」







Aさんの隣に腰を下ろす


暖かい風が頬を撫で、Aさんの髪を揺らす


空を見上げる横顔は相変わらず綺麗で透き通っている


ふとAさんの手に目を向けると


見覚えのある金色の刺繍をした布







炭治郎「あの、Aさん」


A「ん?」


炭治郎「その布...泊の付けていた」


A「ああ...そうだ、私が泊にあげた首巻だ」


炭治郎「何で...」


A「鬼殺隊が解散して、もう鎹鴉を従える理由が無くなったからな。他の柱も自分達の鴉とさよならしてる。泊はそれを嫌がった。だから好きな時に遊びに来いと言ったら、持っててくれと首巻を残していった」


炭治郎「そうだったんですね...会いたかったな」


A「まぁ私の生きてる間には何回か遊びに来るさ」







そう笑うAさんの右目はもう色がない


綺麗だったグレーの色も失われ真っ黒だ


胸元の包帯に目がいく、俺がつけた傷だ







炭治郎「傷...大丈夫ですか」


A「フッ、大丈夫だ。言ったろ?私はこの程度で死なないと」


炭治郎「...残りますよね...」


A「まぁしのぶに消えはしないとは言われたな」







こんな綺麗な人の体に自らの手て傷をつけてしまった


鬼になって自我を無くしていたからと言って


許されることじゃない...


他にも痛々しく残る傷跡は白い肌が故に目立つから







A「炭治郎」


炭治郎「はい...」


A「これを」


炭治郎「これは...」








Aさんに渡されたのは


一緒に出かけた時に渡した簪だった








A「少し持っててくれ」


炭治郎「?」








そう言って髪を結っていくAさん


長くサラサラな髪はAさんに掬われていく


そして綺麗に団子にしたAさんはこちらを見る








A「その簪、炭治郎がつけてくれないか」


炭治郎「!!はいっ!」









軽く膝立ちになって近づく


そして綺麗に纏められた団子に


俺はそっと簪を付けた

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メア様推しの人 - これって現在パロ?てないんですか? (6月2日 16時) (レス) @page45 id: b2dbf5b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - たまたま見つけたお話でこんなに泣くとは思いませんでした!素敵な作品でとっても感動しました。続編見てきます! (5月23日 19時) (レス) @page45 id: 87b97eb6cb (このIDを非表示/違反報告)
らら - ほんっとに小説で泣けない私なのにぼろなきしちゃうくらい素晴らしい作品をありがとうです!!今から全力で現代読んできます!! (2022年1月1日 16時) (レス) @page45 id: 593b9c77e0 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - ミラー☆さん» ミラー☆様!わぁぁぁ!ありがとうございます!手紙のところは私なりに力を入れた部分なので、そう言っていただけて本当嬉しいです!🙏✨こちらこそ、一章から九章まで読んでくださり、ありがとうございます! (2021年9月28日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 凛華さん» 凛華様!ほっ、本当ですか…!?めちゃくちゃ嬉しいです…😭そう言って頂き、本当にありがとうございます! (2021年9月28日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yu-grena | 作成日時:2021年2月13日 23時

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