愛に溺れて依存症

愛情16杯 ページ16

１人関西の人がいるのかな
そういえばあのお兄さんも関西だった気がする

小走りで戻りながら部屋に戻ると

莉乃「あ、おかえりー」

今自分のことを鏡で見てきた分
皆が合コンになれているせいなのか分からないけど
自分が浮いているように見えた

『た、ただいま！ね、ねぇ…変じゃない？私』

明日菜「今日もかわいいよ！！」

沙夜「もしかして合コン初めてなの？」

『うん…』

えーかわいー！！なんて言われて
少し心がふわっとする

恋愛感情じゃなくてもすき、とかかわいいとか
言われるのは好きだから

莉乃「むしろAちゃんかわいいから心配だわー」

その時、和室であるこの個室の扉がノックされた

「こんばんはー」

明日菜「おー！はじめましてー！」

ゾロゾロと入ってきた4人の男性。
……私、誰からも興味持たれなかったらどうしよう…

少し不安もあるし、緊張もするから
隣で背筋よく座ってる莉乃ちゃんの方を見てみると

莉乃「緊張してるの？」

『ぁ、えっと…なに、話せばいいのかな』

莉乃「そんな不安がらなくてもサポートするって」

ふわっと笑う莉乃ちゃんと小声でそんなことを
話してると私の前に静かに座った男性

少しびっくりしてぱっと顔をあげる

？「………！…はじめ、まして？」

この声、さっきの関西の人だ

なんて思ったけど
…あの"お兄さん"に凄く似てる

綺麗な黄色……金色の髪
切れ長のシトリンのような綺麗な瞳

目の前のお兄さんが少し目を見開いて
見つめてくるから私も少し戸惑った表情で
見つめてると明日菜ちゃんの声が聞こえた

明日菜「はい！じゃあAちゃんで女性陣最後ね！」

『へっ！？』

すごい勢いで私とは反対側の端にいる
明日菜ちゃんの方を向くと

明日菜ちゃんと沙夜ちゃんに
"？"という顔をされた

莉乃「自己紹介」ﾎﾞｿｯ

そ、そうだ合コンに来てるんだった

『えっと、Aです。よろしくお願いします…？』

よろしくー！と陽気な声がかかる

そのあと淡々と男性陣の自己紹介が続く
目の前のお兄さんの番に

セ「"せんら"って言いますー」

……は、

『せん……にぃ…』

ﾎﾞｿｯと呟いたそれはあの"お兄さん"の名前
せんにぃだ。小さい頃私を助けてくれた

「じゃあ皆お酒生でいい？」

そんな声が聞こえた

『え』

莉乃「？Aちゃん飲めない？」

『えっいやあの……私まだ19で…』

沙夜「うっそ！！成人してなかったの！！」

私ら20歳ー！と言われる
…3人共成人してたの…？？

愛情17杯→←愛情15杯

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す