愛に溺れて依存症

愛情1杯 ページ1

私は大学生。
人気な自覚もあるしかわいい自覚もある

「あ、篠原さんだ！」
「ほんといつもかわいいよねぇ〜」

そんな私にだって汚い心はあるんですよ

『おまたせっ！』

「あ、おぉ…A…」

この人は私の彼氏。
いっぱい愛してくれるからすき。

『どうしたの？元気ない？』


それは唐突だった

「俺らさ、別れよう。もうお前のこと好きじゃないんだわ」

『…え』

そう言って去ろうとする彼。
いきなりすぎて頭が追い付かず、
つい彼の裾を引っ張った

「触んなって」

軽く突き飛ばされて後ろに倒れる

『いった……』

「顔がちょっと良いだけでお前なんにもねぇだろ」

『は………』

顔が良いことは少し自覚してはいた。
でも、それ以外なにもないってなに？

地面に座りながら去っていく彼の背中を見つめる

坂「オネーサン、どしたん？そんなとこ座って」

後ろを振り向くと
真っ赤な髪にぱっちりとした真っ赤な瞳で
かわいらしい顔立ちの男の人と

紫の髪と目、そして目元のほくろが特徴的な
背が低めでかっこいいの見本、みたいな男の人が立っていた

『あ、えっと……なんでもないです！』

スカートをはたきながらゆっくり立ち上がる

志「なんでもないことないやろ。さっき見とったよ？彼氏に突き飛ばされとったの」

『ぁ………まぁ……はい』

坂「傷付いてる女の人放っておけんから、話少し聞いたるよ？」

この2人も私の顔が少し良いから声を掛けてきたんだろうな、なんて

『ぇ、あ……で、でも……』

少し涙を潤ませれば大丈夫？場所移動しよか！
と手を引いてくれた。



…今回も上手くいきそうかなぁ
愛される為なら私は何でもする。


例えば食べてる所がかわいいって言われたら
その人をご飯に誘う回数を多くするし

寒がりなの？かわいいって言われたら
手をつなぐ回数を多くするし

私が相手を好きじゃなくても、
相手が私を好きでいるならそれでいい。
愛されている確証があるなら私は尽くすだけ。

好かれていないのならひっかければいい。

私は昔から好かれたい、愛されたい欲が強かった
でも本気で誰かを好きになったことなんてない。

さっきの彼も愛してくれたから笑顔をあげただけで、好きじゃなかった

……新しい餌が来てくれたからさっきの彼はもういいかな。









なんてこのときの私は思ってた。

愛情2杯→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す