【d!】〔悲報〕この乙女ゲーム、ヒロイン居ないんだが?

17話 ページ18

『……後悔無いです』


そう言った直後



「……その答え、待ってたゾ!」

『……!?』


耳に残るバリトンボイスが急に聴こえてきて、思わず後ろを振り返る。




「我々は生徒会である!そして私は生徒会長のグルッペン・フューラーだ!」



『Aです。よろしく……です。」



「噂は聞いているゾ!

……我々の内の何人かはもうお世話になってるらしいな」




……え?

後ろを見るとあぁ、確かに。

見たことある人沢山おるやん。


ショ「……!……ﾌﾘﾌﾘ」


オレと目が会った瞬間、ずっと真顔だったショッピくんが笑顔で手を降ってきた。


……うん、可愛いけど無視しよ




「大変だっただろう。だけどもう大丈夫だ。我々がお前を守ってやる!


……しかし、我々が守れる範囲も大きくはない。だからお前も生徒会に入らないか?」





嫌です。


あのね、大変だった事全てにこいつらが関わってるんだよ?

わかる?






グル「皆もそれで良いだろう?」


チノ「もちろんです!Aさんが入ってくれるなんて嬉しいです!」


鬱「まぁ、嫌なやつじゃ無かったし良いんやない?……てかチーノお前そんなキャラやったっけ?」



コネ「さんせーい!」


ロボ「…………」



と、皆が賛成の雰囲気を出していたら、





「……みなさぁん。私はぁ、反対ですぅ。」


グル「なぜだ?桃花。」



桃花「だってぇ、彼はぁ、今日転校してきたんでしょぉ?……じゃあ、無理じゃなぁい?」






鬱「またお前か……!」ﾎﾞｿｯ


グル「うーん……桃花がそう言うなら……すまないな。この話は無かったことにしてくれ」


鬱「……グルさんもグルさんやな。」






『あ、はい。』



なんてクールぶってはいるが内心では、



おぉぉぉぉぉぉぉい!!!

いるじゃぁぁぁぁん!!

悪役おるじゃん!


話し方もさぁ、theぶりっこじゃん。もうやだ、やだやだやだぁ〜やだぁ〜


え俺あれを倒すの????


無理だと思うよ????

俺のメンタル豆腐より脆いからね???



なんて荒ぶっている。






だから、









「……なんでなん。なんでチーノもショッピくんもAが好きなん?

俺が最初に見つけたのに……まぁ、最初はトントンかもしれへんけど……!Aは俺のやないん?俺のどこが悪かったんや?俺がもっとAのことを知らんといけんのか?








……そや、良いこと思い付いた♡」



そんなことを言われていたなんて知るよしも無かった。

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