【d!】〔悲報〕この乙女ゲーム、ヒロイン居ないんだが?

13話 ページ14

『……!?…今の声、何?』



チノ「……声なんて聞こえませんよ?」


チーノがボソッと、ついに狂ったか……と言った声は聴こえてた。

もう君隠さなくなってきたね。





鬱「どしたん?Aちゃん。元気無いで?」


元気無いのは お ま え の せ い だ !




『声が気になる……ちょっと見てくる。』


チノ「おい、ちょっと待てや!」


チーノの制止を振り切って、前へと走る。









-チーノside-

あーあ、行ってもうた。


ショッピから何処にも行かせるなよ!って、きつく念を推されてたのにな。



怒られるなぁ。

まぁ俺はAさんのこと、興味ないし。








……でも、心の奥ではショッピのことを応援したいという気持ちもある。

だって俺らは友達やろ?ショッピが好きなやつなら、俺はできる限りそれを応援したい。









でもあいつは、あいつだけは何か嫌や。

ショッピに笑いかけているとこを見ると、胸の辺りがもやもやする。

やっぱり俺はあいつが嫌いなんや


















……って思いたいけど本当は、




あいつが気になる。



何でコネシマさん達はあいつのことが気に入ってるのか。

何で俺が圧をかけたにも関わらずあんなに平気そうな顔してるんか。


何で皆に笑顔で接せられるのか。





俺ﾀﾞｹﾃﾞ良ｲﾉﾆ……


その瞬間ﾄﾞｶﾝ!と、頭を殴られたような衝撃が走る。



















……あれ?





……今俺、何考えてたっけ?













Aさんのことか。









……あれ?







俺、Aさんとどういう関係だったっけ、?


俺、あの人のことどう思ってるんだ?







「ｲﾔ、大好ｷﾅﾝﾀﾞﾛ?」




どこからかそんな声が聞こえてきて、すとん、と胸に落ちた







そっか、好きなのか。











俺は、Aさんが大好き……








……なんだよな?











ｶﾞｶﾞｶﾞ……ﾋﾟｰ……


攻略対象チーノ、ｱｯﾌﾟﾃﾞｰﾄ完了。ｱｯﾌﾟﾃﾞｰﾄ完了。


5秒後に再起動致します。










……








「……ﾌｩ。これで、良いんです……よね?


全く感謝して欲しいですよ。あなたの遺書に沿って動くの大変だったんですからね。



それで、中の人たちは無事なんですよね?



それなら良かった



……待ってて下さい。いつかは助けますから。


だから今だけは、私の掌で踊ってて?……皆さん。」

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