絶対王政☆【wrwrd!】【男主】

誰か ページ15

｢｢はぁ？！
大臣が死んだァああああ？？！｣｣

書類が大量に積まれた2つの机がある
これまた大量の書類が置かれる広い部屋で大きな叫び声が聞こえる


｢ど、どゆことやねん！グルッペン！｣
グルッペンと呼ばれた男は焦った表情で返した
｢俺に言われても知らんゾ！トントン！｣


｢え？えぇ？はぇ〜？
やっと手続き終わったとこやん？えぇ？？｣
トントンと呼ばれた男は目を瞬く

｢ここ1週間苦労した我々の労力が…｣

男達は同時に肩を深く。落とす


“｢…まぁ、残念ながらこのタイミングやったわ｣”

｢｢最悪すぎるやんけ…｣｣
何処からか少しのノイズ音と共に響く声、天の声

その言葉に思わず2人は悪態をついた



｢どうすんねん…コレから…｣
重たい空気の中グルッペンが先に口を開いた
｢この国大丈夫か…？｣
トントンも続いて口を出す

“｢ちなみに大臣の変わりになりそうなのって…｣”
何処からともなく聞こえる天の声は、自身の疑問を口にした


｢｢…｣｣

｢…。あの王子しかおらんやろ…｣
グルッペンは苦いものをかみ潰したかの様な表情で、その言葉を吐き捨てる

｢…？！5歳が政治すんのか！？｣

｢バカいえするしかないだろう…大臣ぐらいの位のヤツが、我が身犠牲にあの王の傍に行くと思うか…？傍にいた大臣が殺された今｣


“｢｢…｣｣”


｢…ないやろ｣
｢…。おん｣


｢…絶対、また
書類が増えるゾ…手伝ってくれトントン…｣
はははっと乾いた笑い混じりに言う
｢…そうなるよなぁ
了解やでグルさん｣
それにどこか遠い目をして、困った顔をして答えた


“｢大臣の死んだ時の映像あるけど、どうする？
皆に共有しとく？情報だけにしとく？｣”

｢あ"〜
ソレは１回我々で見てから判断しよう
情報は回しておけ
じゃないと回ってない政治が
もっと回らんくなるゾ…｣

“｢あいよ
大パニック間違いなしやけどな｣”

｢パニックなんてすぐ終わる｣
“｢…他人事(ひとごと)やと思って｣”

｢実際俺は
指示する立場にいけんから、他人事だしな｣
｢ロボロさんがんば｣

“「りょ〜！」”


通信が切れる


「…さて、

あの王子対策でもしますか」
グルッペンは端末機を取り出して、先ほど話になったアノ映像を流しはじめる。

トントンは首につけている赤いマフラーを少しあげて視線を下にする
「…今度はどんな王様なん。教えてや
たしか…まだ子供やったよな」


「正直、関わったことが一切ないから知らん
というか、前王が死ぬまで忘れてた」

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