【REBORN】雪の灯火part2 (ページ37)

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72話ページ37

大きな歓声と拍手の中、おじいさまが舞台に立つ

「皆さま、本日はお越し下さりありがとうございます。どうか心置きなく楽しんでください」

多くの人を前にしても堂々としている様を見ると、改めてボンゴレファミリーのボスなのだと痛感する

「乾杯の前に、皆さまに紹介させていただきたい者がおります」

そんな人の娘であると発表される

身の縮むような思いだが、背筋をスッと伸ばしおじいさまの待つ舞台に登る

私が現れたことで会場がどよめく

「誰だ？あの娘は」

「日本人なのか？」

訝しむような視線が私に集まる

それでもおじいさまは言葉を紡いだ

「私の義娘である、Aです」

驚きの声が続々と上がる

怖いけれど、不安だけれど、
私はおじいさまに渡されたマイクを手に取った

『ご来場の皆さま、お初にお目にかかります。ボンゴレファミリー9代目ボス、ティモッテオの義娘、冬園Aと申します』

私が話し出すと会場の騒めきは収まり、静かに私を見つめていた

『私はボンゴレファミリーボスの娘として、ボンゴレに貢献し、お役に立ちたいと考えております。この1年、おじいさまをお傍で見てきたからこそ強く思えたことです。これからも精進して参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます』

私が最後にお辞儀をするとパーティー会場中から拍手が聞こえた

驚いて顔を上げると私が登壇した時とは全く違う、私を受け入れてくださっているようなそんな雰囲気だった

隣にいるおじいさまに視線を向けると、にこやかに拍手をしてくださっていた

もう一度お辞儀をして降壇した

そこでは守護者の皆さまとCEDEFの皆さまが迎えてくださった

「A様、とても良いスピーチでした」

「ああ、Aちゃんすごくかっこよかったよ」

『ありがとうございます！』

ホッと胸を撫で下ろし、会場の行く末を見守る

「それでは、乾杯といきましょうか。皆さまグラスをご用意ください。それでは

「「「乾杯」」」