第2話 ページ4
「なぁ、お前って何でそんな『無！』って感じの顔すんの？」
「…は？」
「いやぁ、お前って顔はいいじゃん？顔は。性格はまじこえーけど。戦ってる時とかまじ容赦ねーけど。でもスタイルとかはボンキュッ……
わー！！待て待て待て！嘘！！悪かったって！！」
自分に向けられた刃先を見た彼は慌てて謝る。
「だって勿体ねーと思うよ？ちょっと笑っただけでその辺の野郎どもはイチコロだろーに。」
「…別に、興味ない。」
「純粋ぶったってなんもねーぞー。…ま、お前もいつか笑う事が出来るといいな。」
_____________________________
「…ぎ、とき…。」
「おや、目が覚めたのかい。」
背後から聞こえた声に驚き、布団から這い出てスッと姿勢を低くする。
動いたせいか、ズキっとした痛みが走った。
腹部をさすってみると、丁寧に巻かれた白い包帯。
「結構傷が深かったからね。まぁでも、それだけ動けるなら問題ないだろうね。」
お登勢、と言ったか。
どうやら彼女は私の看病までしてくれていたらしい。
「…なんで、助けたの。」
「なんでって言われてもねぇ。深い意味なんてないさ。でも厄介ごとだけはごめんだよ。ただでさえ上の馬鹿どもの世話で忙し……」
「おいババア！！俺のイチゴパンツ外に干してんじゃねーよ！！恥ずかしいだろうがあ！！！」
上の馬鹿どもというのはこの声の主だろうか。
確かに馬鹿そうだ。
「うるせぇ！天然パーマ！てめぇが家賃何ヶ月分も貯めてるからだろうが！！さっさとてめぇのタマでも売って金稼いでこい！！」
「俺のタマは俺から離れたくないって言ってるんですー！俺のこと大好きなんですー！」
その後も顔を合わせないままお登勢と男は言い合いを続けていた。
そして遂に、
「ババアはババアらしくシワの手入れでもしてろクソババァァァ！！」
その叫び声と同時にお登勢は勢いよく出て行き二階の方でとんでもない騒音が聞こえた。
あまりにも突然のことで呆気にとられていると、昨日の緑色の髪をした子が言った。
「いつもの事ですので、お気になさらず。」
あんな独特な喧嘩を気にするなというのも無理があると思うが。
「お腹空きましたでしょう？こちらをお食べください。」
そう言って出されたのは、白米とお味噌汁と……
「…これ、何？」
お皿に盛り付けられていたのは茶色いドロドロとした液体。
「お登勢様が、元気になりそうな料理を作ってあげてとのことでしたので。私のお気に入り、オイルです。」
「・・・。」
「冷めてしまいますよ？」
「・・・。」
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時々雨(プロフ) - 返信頂けて嬉しいです。ありがとうごさいます！のんびりといつまでも待ちますので、無理なく頑張ってくださいね。楽しみにしてます！ (2020年9月10日 1時) (
レス) id: 53cd215612 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - 時々雨さん» コメントありがとうございます！続きがなかなか思いつかなくて無理かなぁと思っておりましたが、今回そう言っていただけたのでまたストーリーを考えて頑張っていきたいと思います！時間はかかるかもしれませんが自分なりに作成していこうと思います！ (2020年9月8日 21時) (レス) id: 201a018e64 (このIDを非表示/違反報告)
時々雨(プロフ) - コメント失礼します。だんだんと主人公が自分と向き合いはじめ感情に名前がつきはじめ、どうなっていくのかと気になります。続きはない感じでしょうか…？とても気になる内容で是非続きを読んでみたいです！ (2020年9月8日 16時) (レス) id: 53cd215612 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - BT21 さん» 面白いと言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年9月16日 21時) (レス) id: 6f16964e99 (このIDを非表示/違反報告)
BT21 - 凄い面白いですね松陽先生も出てくるし続き楽しみです更新頑張ってください (2019年9月16日 21時) (レス) id: e3d4fbe2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーリ | 作成日時：2018年6月16日 0時
