放置された日� �kry】 ページ15
放置された日【kry】
カタカタとキーボードを打つ音だけが響く彼の部屋。
どうやら編集を行なっているらしく彼の表情はコロコロと変わる。
笑ったりニヤついたり、困ったり真顔になったり。
この部屋は作業室兼ゲーム部屋というのもあって部屋はとても質素。
仮眠用のソファベッドと黄色のカラーボックスにゲームのソフトや彼のお気に入りのキャラクターが飾ってある程度で他には何もない。ミニマリストよりもミニマリストだと思ってる。
あたしはそんな作業中の彼の横顔が見れるソファベットに横になるとダラダラと携帯をいじり、ちょっと昼寝をして、小腹が空いたからお菓子食べて…というのを一日中繰り返した。
11時間後。
すぐ隣に彼はいるのになんだか寂しくなってしまったあたしは、ヘッドホンで聞こえないだろうと思い本音を溢した。
“かまってほしいな”
視線を落とし、彼が放り投げた彼のパーカーをギュッと抱きしめベットにうずくまった。
パーカーからは彼の匂いがする。優しい柔軟剤の匂いと彼の甘い匂い。
いつもなら彼の匂いを嗅ぐと幸せな気持ちでいっぱいになるのに、今日は違った。
ボロボロと感情が溢れ、彼のパーカーの色がまだらに濃くなっていく。
「なにしてんの」
ヘッドホンを首にかけ、片手であたしの頭を撫でながらクスクスと笑う彼。
別に何にもしてない、と鼻声ズビズビの声で答えれば「あ〜…」となにかを察した様子。
彼はヘッドホンをテーブルに置くと、ギシギシと鳴るソファベッドにあがりあたしを背後から包むように抱きしめた。
「寂しかった？」
「別に」
「ほんとは？」
「別に寂しくない」
「へえ」
「嘘、寂しかった」
よく言えました、というように彼は対面になるようにあたしの向きを変えると髪にキスを落とした。
涙と鼻水で顔ぐっちゃぐちゃなあたしは、こんな顔見せらんないと布団に潜る。
俺からしたらどんなAも可愛いけどと言いながら無理に引っ張り出すことはせずに静かに胸に抱き寄せてくれた。
ドクンドクンと脈打つ彼の心臓。
その音とあたしを撫でる彼の手が心地よくて段々と意識が遠のいていった。
放置された日�◆�kry】→←わからせられた 【番外編��】⚠️R18
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 216人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「WT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愉快犯(プロフ) - 黒糖パンさん» うわああ嬉しいですうう（ ; ; ） (2022年10月4日 13時) (
レス) @page8 id: 42c0b49790 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖パン - 全部最高とかマジか！好きーーーーーーー！！応援してるーーーーーーー！！ (2022年7月2日 0時) (レス) @page8 id: ccc958c387 (このIDを非表示/違反報告)
愉快犯(プロフ) - まどかさん» 甘々nkmさんですねすごく書いてみたいですリクエストありがとうございます！！！！！！ (2022年4月30日 17時) (レス) id: 599e35ba67 (このIDを非表示/違反報告)
愉快犯(プロフ) - 霰桜猫姉さん» H狙いでいらっしゃったんですね〜たくさんHなのあげちゃおうかなｳﾌﾌ応援ありがとうございます〜〜！ (2022年4月30日 17時) (レス) id: 599e35ba67 (このIDを非表示/違反報告)
まどか(プロフ) - いつも見させていただいています！！ｴﾁｨことはさせたくなっちゃいますよね〜…()良かったらなのですが、何らかの衝動(寂しかったとかストレスたまったとか)で甘えたになるnkmさんが見たいです！！よろしくお願いします！！！！ (2022年3月18日 23時) (レス) @page5 id: 068cc2a151 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：愉快犯 | 作成日時：2022年3月15日 11時
