Alone Together (ページ24)

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心ページ24

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「落ちついた……？キヨちゃん」

「ん……」

腰を落として、おれに目線を合わせて、声をかけてくれるAは、宛(さなが)ら天使のようであった

やさしくて、俐(かしこ)くて、きれいな彼女。どうしておれの傍にいてくれるんだろうって。そのやさしさ故なのか、ただの憐憫(れんびん)なのか……真意はわからない。でも、もういい

「ずっとひとりで泣いてたんだね……眼が腫れてる」

彼女がおれを見て、おれのことを稽(かんが)えてくれているだけで……充分だから

「キヨちゃんはきっと疲れてるんだよ。隈(くま)もひどいし……少しお昼寝しようか」

そういって、彼女の、もとより赤みの強い唇がまぶたに触れ、血管の透ける白い指が顔を這うたびに、おれはいいようのない快感に包まれた

「立てる？部屋に行こう。夜はまた、キヨちゃんの好きなごはんにするからね。それまで休んでればいいから……」

彼女がおれにやさしくすればするほど、おれは彼女に甘えたくなってしまう

そして彼女は、おれが甘えれば甘えるほど、おれにやさしくしてしまう

おれたちこそが、互いにとっての癌(がん)なのはいうまでもない

「不安になることなんてなんにもないよ。大好きなキヨちゃん。わたしの、一番大事なひと」

ああ、それも、もういいや。もういい。ここにおれがいて、隣にAがいる。その事実さえあれば、ほかはどうだって