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*42* ページ43

Aが母星に行く時は刻一刻と迫っていた。
少しモヤモヤしながらも、春雨団員との良い関係を築いていた。

気軽に話せる仲間は増え、軽口を叩けるような仲になっていく中、神威だけは時が止まったように口がうまく聞けない。
だが、Aは諦めずに少し一方的でも挨拶くらいはと話しかけた。
少し立ち止まるだけで返事はないが。


「団長、まだあんなんなのかよ」

「まあ何か事情があるんだろ、あんなになるならよっぽどかもな」


気にする団員が増えるものの、信頼を失わない神威。
さすが団長を務めているだけある。


「嬢ちゃん、星に着くまであと数時間だ。軽く準備しておけ」

『うん、わかったよ』

「お前さんが何を考えて行くのかは知らねぇが、変に早まったりするなよ」

『まあその時の気分さ。どうなるかなんて、わからない』

「おっかねぇなー、まあなんかあったらすぐ報告しろよ」


阿伏兎も、前よりらくに話せる。
娘のように大事にしているのだろう。


『もうすぐか…』


楽しみと恐怖で鼓動が速かった。
離れた数ヶ月でどれだけ変わったのだろうか、はたまた何も変わらずに乾いた大地であり続けているのか。

自分が建てたみんなのお墓は残っているだろうか、家は残っているだろうか…。

色んな考えを巡らせている。


初めて春雨と会ったのはとても前で、その時は敵視していて…まだ幼かった。
それが今では、憎い相手だった所と仲間なのだ。

不思議だ。

宇宙をボーッと見つめる。
自分の星はどんな形だったか…どんな色だっただろうか…。

母星についていろいろ考えていると…。


「おい、見えてきたぞ。あと30分で着く」

『早いな…』

「物思いにふけって、そんなに楽しみか?」

『…そうだな、少し怖いけど』


急にAは、はっとして阿伏兎に尋ねた。


『よく切れる刃物はないか?』

「刃物だぁ?ちいせぇナイフくらいしかねぇな」

『それでもいい。何でも切れれば』

「自分の首切るなよ?」

『まさか、親の墓参りにつかうのさ』

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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

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