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Aが生まれて数年後。

ある星に降り注いだ、酸性の強い酸性雨はこの星に悪影響及ぼした。
草木のほとんどが枯れ果て、動物たちの元気もなくなっていった。


『お母さん、雨...やまないの?』

「いつ止むか、私にもわからない。A、絶対この家から出てはダメよ」

「この雨、ただの酸性雨じゃねぇな。皮膚にあたればただれるぞ」


他の住人多くがこの星を捨てた。元々星に住んでいる人は多くはないが。

残っているのは動物たちとこの家族だけ。
何匹かの小動物は家に逃げ込んできた。
家と言っても少し大きな洞窟だが。


「うちで預かれる動物たちもそろそろ...」


逃げ込んできた動物の中には血を流しているものもあった。


「大きな石を持ってくる。それをまた積み上げれば、まだマシになるはずだ」

「アンタ、正気!?この雨じゃ傘だって溶けちまうよ」

「このままじゃ動物たちに追い出されて、肩身が狭い思いをするだけだぞ」

「...一応、傘もっていきな。夜兎の傘は丈夫だからね。ちっとはマシさ」

『お父さん...いってらっしゃい』

「おう、いい子にしてろよ」


父は傘と籠をもって雨の中駆け出していった。

父が帰ってきたのは数時間後、ヘロヘロになって帰ってきた。


「アンタ...!大丈夫かい!?血が出てるじゃないか...」

「これくらい、どうってこない。石を積んでくる」

「せめて手当させとくれ」

『お母さん、包帯もってきたよ』

「A、アンタ...いい子だよ...」


雨も強まってきたようだった。
洞窟の中に響く大きな雨音がうるさいくらいに。


「ごほっ...風邪でもひいたかねぇ...」

「石を積み上げるのは明日にしな、もう寝なよ」

「ごほっ、ごほっ...」


つらそうな咳をする父。

人型の生き物には、この雨で死に至ることがある。
当時、この星にはそれを知るものは誰もいなかった。

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ゆう(プロフ) - 雪さん» ご報告ありがとうございます!直しておきました! (2020年1月28日 22時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
- ちなみに16話の最後から3番目の [ ○○は、よく母から紙を整えられていた]のところです>< (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
- 気になったんですけど、 紙じゃなく髪じゃないですか? 勘違いだったらすいません。(16話) (2020年1月7日 20時) (レス) id: 16253bb5bd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - YUKARI♪さん» ありがとうございますー!!妄想力しかないもので拙い文書ですが... (2019年11月29日 10時) (レス) id: 6c784c5756 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - すごく面白い…どうやったらこんな面白い物が…とにかく!凄い面白かったです!!! (2019年11月29日 6時) (レス) id: a01ec1bc5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっちゃん | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月21日 17時

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