【銀魂】宇宙船の旅で Ⅱ【神威】 (ページ10)

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神威の部屋に泊まる準備をして、一段落ついた。

「Aー、会議と移動で疲れちゃった」

『戦闘では疲れなかったのか…』

「そうでもないかな」

神威は笑って答える。
そして椅子に座って、Aに背を向けた。

「秘書さん、肩揉んで」

『そういう仕事は専門外だ』

「えー、やってよー」

神威が駄々をこねる。
Aの前ではすっかり子供だ。

『あー分かったよ、やるからそう駄々をこねるな』

「ありがとう」

神威は最近よくAとの触れ合いを要求するようなっている。
自分からもよく触れる。

「明日の予定は？」

『明日は任務も特になし。次の目的地への移動って感じだな、会議で聞いてるんだろう？』

「んー、面白いことないからあんまり覚えてないや」

『阿伏兎に行かせた方がよかったんじゃないか？』

「でも書類任せちゃったし。Aのミスに嘆いてるでしょ」

『う…痛いところをつくな…』

「まあ会議っていってもどの団がどんな仕事をしたかの報告会だけだよ。つまんない会議だね」

神威は淡々と話していく。
戦闘以外の仕事にはまるで興味がないらしい。

「あぁ、でも…」

『でも…なんだ？』

「地球への任務はあるみたいだね。まだ先だけど、それは楽しみかも」

『地球…』

「まあただの交流かな？鬼兵隊とのね」

『また新しい言葉でいっぱいだ』

「まあ、面白い奴って覚えておけばいいよ。今後重要になりそうだね」

神威の声のトーンが変わった。
なにか楽しみなことがあるのだろうか。

『この仕事には、慣れそうにないな』

「秘書？」

『そうだな…団長のサポートだろ？重要じゃないか』

「そんなに気負いしないでよ。俺の近くウロウロしてるだけでいいから」

『そういう訳にもいかないだろうに…』

Aは肩もみをやめて神威の肩をトントンと叩いた。

『はい、終わり。もう十分だろう？』

「そうだねー、気持ちよくて眠くなってきたし」

『もう一日も終わるしな…』

「じゃあ寝よっか」

神威がベッドの方に行く。
Aはそれをボーッと見つめていた。

「ほら、A」

神威がベッドを指でトントンとする。
Aは躊躇いながら、ベッドへ向かった。