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ふわふわ
さらさら
お薬のせいで身体の力がくてんっと抜けて、今にも落ちてきそうな瞼を必死で止める。
だって、だって…
田中「きょも起きたよ…。」
森本「泣くなよ〜！ん…。うれしいね〜！」
ふわふわ
さらさら
優しく撫でてくれているのは、たいちゃんの手だったから。
「た…ちゃ、たー」
よいしょって樹くんが私を反対向きに抱えなおしてくれると、優しく微笑むたいちゃんと目が合った。
はらはらと溢れる涙を拭ってくれる手があったかくて。
もう大丈夫って言ってくれてる気がして。
「あ…りがと…」
声にできたかも、届いたのかもわからないけど、そのまま吸い込まれるように眠りについた。
.
高地side
無茶苦茶やった大我の意識が戻った日。
Aは安定剤が効いたのか、疲れが出たのか、家に連れて帰ってから翌日の夕方まで眠り続けた。
それはそれは静かに眠るもんだから、北斗が何度も心拍を確認しに行くほど…。
反対に、無事に呼吸器も外れた大我は、あれよあれよと言う間に回復して、おれらの監視のもとで療養することを条件に、櫻井先生から退院の許可を取った。
それはそれはすごい剣幕で、櫻井先生が引くほど…。
京本「っふぅ…ただいま。」
田中「きょもー！とりあえず和室に布団敷いてるから〜！」
すぐ寝ろー！っていう樹の言葉に苦笑いしながら、スウェットに着替えて、横になる大我。
まだまだ本調子じゃないはずで、すぐにスースーと規則正しい音が聞こえてきた。
北斗と一緒に夕飯の準備に取り掛かれば、和室を気にしながらもリビングでゲームをする樹と慎太郎。
そこに、ふらふら〜っと階段を降りてきたAがスーッと和室に入っていって。
ーえ、なに？Aどしたの…？
戸惑う樹の声に、みんなで和室を覗くと。もぞもぞと大我の布団に潜り込むAが…(笑)
大我も寝ぼけながら、Aの身体をぎゅっと抱きしめて。
森本「2人とも、無事でよかった…。本当に、消えちゃうかと思った…。」
北斗「大切な人がいなくなるのって、Aにとっては最大の恐怖で、トラウマなんだろうな…。」
田中「優しすぎるんだわ、こいつ…。きょももね。」
高地「俺も…俺らもさ。心配とか迷惑とかかけたくないけど、素直に頼るのもAのためには、なるんだろうな…」
命をかけて助け合った2人の寝顔を見ながら、俺らが俺らを大切にすることを誓い合った時間だった。
ー
マシュマロ、ありがとうございました！
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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…！！こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります＾＾楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています！毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください！ (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年8月28日 23時
