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北斗side
高地「俺洗っとくから、先着替えてこいよ〜」
「おー、さんきゅ。」
なーんて話してたら2階から何かが落ちる音がした。
A…？
高地と目を合わせて、とりあえず部屋を覗きに行く。
「A〜？なんかあった…っ！A！！
目の前には座り込んで必死に息をするAの姿。
喘息かと思ってかけよると、ひぃひぃと独特な呼吸音がした。
「A、ほくちゃん来たよ。怖かったな〜もう大丈夫…。ゆーっくり息吐いて〜ふぅーって。」
ひぃっ！しっﾊｧｯ、じゃう…
「しなないしなない…だいじょうぶ。ふぅーって吐いて、吸わないの。」
グッとAの口にブランケットを押し当てて、苦しさからバタバタ暴れる身体を抱きしめる。
高地「過呼吸か…落ち着いた？」
いつのまにか部屋に入ってきていた高地が、落ち着いてきたAの背中から聴診器を当てる。
高地「ん…。喘息は大丈夫そうだね。よかった…」
高地に頭を撫でられるAは、力が入らないのかぐったりと俺に寄りかかったまま。
ぽろぽろとこぼれる涙が、クリーニングに出したばかりの制服を濡らす。
ほくと…って、高地がクリニックを指さすから俺も頷く。とりあえずお嬢さんには俺がついておくよ。
「学校、こわくなった…？今日は、岩本くんに連絡しておやすみしよっか…」
俺の言葉を聞いて、しばらく考えていたAは弱々しく首を横に振った。
.
苦しくて、息ができなくて、このまましんじゃうかとおもった。
ほくちゃんの優しい声で少しずつ息ができるようになった今でも、目に入る制服が息を詰まらせる。
それでも、せっかく声をかけてくれたひーくんたちに迷惑かけたくなくて、おやすみの提案には乗らなかった。
北斗「じゃあ、教えて？なにが不安だった…？」
なにが…
おもわずぎゅっと握りしめたリボンを無理矢理引っ張って外す。
ブラウスのボタンも、震える手で外そうとしたけど上手くいかなくて力ずくで取ろうと引っ張る…私の手はほくちゃんに止められた。
北斗「わかった、わかった…。破けるから、な？お着替えしよ。何にする〜？寒いからセーターがいいかね？」
はい、ばんざーい。
ズボンは自分で履きなよ？
ぼーっとしてる間に着替えさせられた私。見ると苦しくなる制服は、いつのまにかどこかへいっていた。
「せっ…制服が、制服着たら、ね。事故のひっとか、おもっおもいだし、ちゃって…ｯ」
北斗「そっかそっか。苦しかったね…」
.
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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…！！こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります＾＾楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています！毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください！ (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年8月28日 23時
