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ﾋﾟｰﾋﾟｰﾋﾟｰ
ガトーショコラが焼きあがって、クッキー第二弾も焼きあがり。
「これ焼いたら最後〜」
ッ！！！あっつ！
鉄板を入れようとしてオーブンの中に手が…
大事なクッキーをひっくり返さないように我慢したのがいけなかったのか、ジンジンしてきた…。
水を流しながら冷やすけど、真っ赤に腫れた右手の甲は水が当たるのさえも痛くて…
まだやりたいことがあるのにぃ〜
大事な時にやらかす自分が情けない…。
とりあえず保冷剤をタオルで巻いて、あとは我慢。
よーし！最後はたいちゃんが好きなプリン！作るぞー！！
お店の味には負けるけど、気持ちがこもればなによりも美味しいってママも言ってたから。
痛みも忘れて作り上げた。
「よし、かんせーい！」
とりあえずダイニングテーブルの上に広げて冷まして後からラッピングしよーっと。
わ、もう15時か…
洗濯物畳まないと。でもちょっとだけ横になろうかなぁ…。あ、保冷剤替えなきゃ…
.
高地side
ーなんだかいい匂いがするねぇ…
診察に来た患者さんが口にするくらい、昼頃から漂うあま〜い匂い。
近所にケーキ屋でも出来たか？って北斗と話してたら、うちのベテラン看護師が。
今日が何の日か分からないなんて先生たち本当に男なの？
ってさ。
「あー、バレンタインか。俺には無縁だな。」
北斗「俺もだな…。よし、仕事しよ」
かぁー！つまらん男どもだこと！
なーんて言葉は聞こえないフリ。
北斗「これ、A喜ぶな(笑)」
結局バレンタインを楽しめない俺たちに気を遣った患者さんが、大袋のチョコをくれて。
「これ、樹たちにも分けなきゃ無くなんねーな。」
なーんて話しながら家に帰る。
ドアを開けるとふわっと香るあま〜い匂い。
え？うちだったの？？って北斗の声を聞きながらリビングに入ると、テーブルの上にたくさんのお菓子。そしてソファーの上にはAが眠っていた。
北斗「だから朝から変なテンションだったのね〜。あー、高地。こいつアウト、多分熱上がってる。」
あとこれって見せられたのは、タオルが巻かれたAの右手。
「はぁ…。ごめん、救急セット持ってきて。も〜なにしたらこんな火傷になるんだよ…」
タオルと溶けた保冷剤を慎重に剥がすと、水ぶくれになった火傷。
北斗「こりゃ痛かったな…。ほい、これ。」
「さんきゅ。しばらくまた利き手使えねーなぁ…」
北斗が持ってきてくれた被覆剤で傷を覆った。
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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…！！こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります＾＾楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています！毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください！ (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年8月28日 23時
