未来は、強い光の方に ページ39
北斗side
俺の腕の中でわんわん泣いたAは、カクンっと力が抜けたようにして眠った…否、気絶した。
念のため高地に診てもらって、クリニックから点滴を取ってくる。全くもって足りてない水分と栄養、鉄分を入れるために可哀想だけど両手にルートを取って…。
リビング横の和室に敷いた布団に寝かせると、あっという間に重症患者の出来上がり。
あれだけ嫌がる針刺しも気がつかないほど深い眠りに入ったAの頭を撫でる。
慎太郎から改めて聞いた事故の内容は想像を絶するもので…。
かわいいジェシーの笑顔が頭から離れなかった。
森本「でも、良かった。Aちゃんやっと安心したんだと思う。病院ではずっと笑ってたから…。」
高地「ん。慎太郎も大我もありがとな。やっとAに会えたよ…。俺ちょっと風磨とか深澤くんとかに連絡してくるわ。ジェシーの容態も気になるし…」
森本「じゃー俺たちはご飯でも作りますか！北斗はそばにいてやってよ。」
京本「俺の特製寿司でもにぎっかな〜」
いや、寿司は食えねぇだろ！って賑やかな声。
さっき見つけた、ジェシーに渡したはずのお守り。赤く染まってぐしゃぐしゃになったそれが、事故の悲惨さを物語っていた。
俺らが守るから。なぁ、A。
.
頭が痛い
目が重い
身体が熱い
ちょっと苦しい
ひとり悶々としていると、おでこにひやっとしたものが乗せられた。
重たい瞼を動かして、目を開ける。
北斗「あ、ごめんごめん、起こしたな…？ちょっと熱出てきちゃったから、しばらくお休みしような〜」
「あ…。ほく、ちゃんだぁ…。ｯﾊｧ、ねつ…？」
北斗「うん。Aの身体が、ちょっと疲れちゃったよ〜少し休んでー！って言ってる。色々大変だったね。もう、みんないるから。だいじょうぶだからね。」
もう、止める術も知らない涙は、次々と流れては枕を濡らす。
「…ぐすっ、うぅー…。ﾊｧｰｯ」
次第に怪しくなる呼吸。ちょっと身体起こそうかってほくちゃんに支えてもらって起き上がる。
和室の襖は開いていて、リビングにいたこーちが聴診器片手に近づいてくるのが見えた。
高地「こらこら、焦らないの。ゆっくり息してごらん？A、じょうずでしょ？」
森本「Aちゃーん！目覚めたなら、これ食べれるかなぁ？俺ときょも特製のおじやでーす！これ食べて、ゆっくり寝ようね。」
小さな土鍋に入った、ほかほかのおじや。ひとくち食べてみると、優しい味が広がった。
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うる(プロフ) - はじめまして。この小説が大好きで、涙が止まらなくて、最新話まで1日で読み切りました。読み返したいと思う程でまた最初から読み返しています。これからも作者様の書く小説がゆっくりでも更新されるのを楽しみにしています。素敵なお話をありがとうございます！！ (2021年10月5日 16時) (
レス) @page17 id: 40a0db498e (このIDを非表示/違反報告)
きなり(プロフ) - みーちょんさん» はじめまして。嬉しいお言葉ありがとうございます！わっしょい！(笑)続きもよろしくお願いしますー！ (2021年9月23日 10時) (レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
みーちょん(プロフ) - 初めまして！題名に目を惹かれて読み始めましたがもつ涙が止まりません！素敵なお話ありがとうございます。そして倒れるとか苦しいのとかわっしょい！！といいますか…あの看病される系のお話大好きなので嬉しいです(語彙力)続きも読んできます！ (2021年9月22日 3時) (レス) @page46 id: 61a5c2e382 (このIDを非表示/違反報告)
きなり(プロフ) - シヤさん» はじめまして。コメントありがとうございます(泣)シヤさんの言葉に泣きそうです…！！ご期待に添えるよう、ただいま続編制作中です！しばらくお待ちくださいねー！ (2021年8月15日 8時) (レス) id: 3cf7c41044 (このIDを非表示/違反報告)
シヤ(プロフ) - まじで涙出てきました深夜に1人で号泣してます、、笑 続編楽しみにしてますね！作者様のペースで体調に気をつけて頑張ってください応援してます、！ (2021年8月15日 3時) (レス) id: 3e44318467 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年7月28日 0時
