BTSの紅一点 (ページ30)

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JIN side

Aの言葉は自分で自分に言い聞かせているかのように感じた。

　

"Aとして誰にも認められてないです、見てもらえてすらない"

物凄く胸が苦しかった。

誰よりも努力しているはずなのに、
　

誰よりも辛い思いをしてきたはずなのに、

それでもこの重荷を背負ってやってきているんだと思うとこの業界がどれほど残酷なのかがよく分かる。

でもねA

俺はちゃんと見てる。ちゃんと分かってるよ。

AはAだよ。

A「わぁ！！オッパ、？？」

Aの腕を引っ張って抱きしめれば、小さな身体はすっぽり腕の中に入った

JN「AはAだろ？Aの努力はぜーんぶ分かってる。他のメンバーだって、ARMYだって分かってるよ。

BTSの力なんかじゃない。Aの努力の結果だろ。

、、、誰も見てないなんてそんな悲しい事言うなよ。少なくとも俺はちゃんと見てる。分かってる。

俺達に心配かけないように仕事のスケジュールは絶対言わないし、

1番遅く帰ってきても誰よりも早く起きて朝ご飯作ってくれるし、

ダンスなんて完璧に踊れるように前日、納得いくまで自分の部屋で練習

のくせに、レッスンから始まる日は1番に入って1番遅く出る。

俺達のスケジュールはいつもマネに聞いて把握してるし、、、」

A「オッパ、、、」

Aには分かって欲しかった。

1人じゃないって事。

ちゃんと見てくれてる人間はいるって事を。

大人しく抱きしめられてるAの頭を優しく撫でながら、俺の思いを伝えた

JN「ちゃんと見てくれてる人間はいる。もう1人だなんて思わないで欲しい。

俺達が知らない所で沢山傷ついて、沢山泣いてるのも全部分かってる。

そーゆー時は、頼って欲しいんだ。俺、お兄ちゃんだろ、？」

A「オッパ、、、ごめんなさい。」

JN「謝って欲しいんじゃ無いよ笑、、Aには世界中の誰よりも幸せでいて欲しい。笑ってて欲しいんだ。、、恥ずかしいけど笑、毎日そう願ってるよ」

"世界中の誰よりも幸せでいて欲しい"

俺が小さい頃、母親に言われた言葉。

そして、誰か大切な人ができた時にきっとそう思える日が来るとも教わった

本当にその通りだった。

Aには、幸せでいて欲しい。

誰よりもね。