長男を嫉妬させたい【続編】【竈門炭治郎】【現パロ】

8.私だけ余裕がないのは嫌だ ページ8

宇｢おいA、何地味にぶすっとしてんだよ。せっかくの可愛いお顔が台無しだぜ？｣




『うるさいですよ宇髄さん』




私はさっきからずーっと仏頂面。




何か言ってくれるのかと思っていたけど、淡々と仕事だけこなしてそれ以外は特に何も言ってこない。




まさか、隠してるとか、そんなわけないよね。




私は注文していた唐揚げを延々と頬張り続けていた。




錆｢…炭治郎と何かあったのか？｣




勘が鋭い錆兎さんは、私が悶々と悩んでいる事を的確に当ててくる。




『まぁ、そうですね。なんか、なんか…嫌なんです』




錆｢嫌、とは？｣




『自分だけ余裕なくって。炭治郎は私が他の人と仲良くしていても、きっと余裕なんです』




グチグチと溢れ出てくる不満。




そう。これは単なる嫉妬だ。




そして自分だけ嫉妬している事が悔しいだけ。ほんと、子供っぽいって思っちゃうけど、仕方ない。




錆兎さんはうーん、と考える素振りを見せたあと




錆｢むしろ炭治郎の方が余裕はないと思うが｣




と、根拠もない事を言うもんだから、ついピキっときて目の前のお酒を一気にグビっと飲みほし、テーブルにダンっと叩きつけた(※良い子は真似しないでね！)




『あーーー、ほんと、そんなわけないじゃないですか！あのモテる炭治郎が？余裕ない？そんなわけないですよ』




宇｢始まった始まった！よし、A！派手にもっと騒げ！｣(※本当に良い子は真似しないでね！)




私はお酒が強い訳では無いけど、感情が高ぶるとどんどん飲んで酔ってしまうタイプ。




でも前回のをきちんと反省し、今日はスピードを落として飲んでいるつもりだ。




…つもり、だった。

9.男の嫉妬は見苦しい(炭治郎side)→←7.みられていた…？(炭治郎side)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す