長男を振り向かせたい【竈門炭治郎】【現パロ】

４８．告白 ページ48

いきなりのことに戸惑っていると、先に口を開いたのは炭治郎さんだった。




竈｢A。今だけは、何も言わずに聞いてくれるかい？｣




優しい声音だった。




私は頷く以外選択肢がなかったので、静かに頷き、はい、と答えた。




炭治郎さんは目を瞑り、すぅっと息を吸い込み、はぁーと小さく吐いた。




そして、何かを決意したかのように目を開き、私を真っ直ぐと見つめる。




目が合うと、捕らえられたかのように逸らすことができなくなった。




竈｢俺、最初はAのこと、妹のように思っていた。だから、他の人とAが仲良さそうに話していても、特に何も思わなかった。…いや、思わないようにしていたんだ。




でも、Aが時透くんや錆兎たちと楽しそうに話していると、無性に邪魔をしたくなった。




今日の夜の誘いだって、特に深い意味は無かった。最初は。




だけど、俺は自分の気持ちに気づいたんだ。そう思うと、もういてもたってもいられなくなって、気づけば衝動的にここを予約してAを連れ出していた。




今まで思わせぶりな態度をしたことや、キスの事、申し訳なく思う。




だけど、今から言うことは俺の本当の気持ちなんだ。









A、俺は貴方が好きです。俺と、付き合ってください｣









そう言って差し出されたのは、キラキラと光るシルバーリング。ふたつあるので、恐らくペアリングだろう。




竈｢…もし、返事がイエスなら、この指輪を右手の薬指にはめてほしい｣




いつの間にか、ザワザワと談笑していた他のグループたちの話し声もピタリとやみ、今はまるでこの空間に私と炭治郎さんしかいないような気がした。




私の返事は…

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