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幼少時代 第十一話 消えた人 ページ13

作ちゃんの死が伝えられた。

原因はミミックの長との戦闘によるものだった。相手も作ちゃんと同じ異能の持ち主だったらしい。

だから、作ちゃんが行かされた。

作ちゃんにしか、出来ない任務だったなら。



…そんな事を首領は言った。


作ちゃんが死んだのは仕方の無いことだって。
だから、あの時の作ちゃんの眼はあんな色をしていたんだってやっと分かった。

私が引き止めていたら、作ちゃんは……


ううん、作ちゃんだから私が止めても意味が無かったはず。


これは、゙宿命゙だったの───?



「作、ちゃんっ……!!」


本当になんで、私が必要とする人は皆皆、私の前から消えてしまうの───


目から涙が止まらない。

滝のように流れてくるんだ。



「なんで、なんでなんでなんで!!!」


悲しみは怒りに変わってしまう。


「なんで、作ちゃんが!!!」


ポートマフィアの部屋の一室に声が響く。

喉が壊れる。


「意味が、分からない!!
私の……大事な人を、これ以上奪わないでよ!!」



異能が溢れる。


私の異能の【止まぬ雨】
弱点は怒り

怒りに身を任せると異能が暴走する。

そんな異能力だ。


部屋には雨が大量に降り出す。

異能によって造られた竜が部屋中のものを壊し始める。

全てが水に包まれてしまう。


「っ………異能が!」


止まって!

そんなふうに思うのに、怒りも異能も止まらない。


ザァァアァァアァ

ガシャンガシャンガチャン


「こんな所をだれかにみられた、ら」


そうだ。


「異能力【彷徨いの刻】」

胸に手を当て異能を自分に当てる。

心が戻ってゆく。

私のこの異能は時を早め、戻し、止める。

今は戻した。

怒りという感情になる前に。

「くっぅ……!!」

カチンッ

「は、ぁ…」


戻った。

異能の暴走は漸く治まった。

異能が消えたと同時に雨も消えた。

「良かった…」


不便な異能。

作ちゃんはそれが良いんだと言った。


「私を認めてくれた、優しい人。」

怒りが鎮まった私はとても落ち着いて冷静だった。

「安らかに、眠って下さい。」


もっと一緒にいたかったよ、けれど

さようなら









怒りをやっと鎮めた私に追い打ちをかけるように今度は芥川くんが、部屋のドアを叩く。


芥川「A!!!!」


「?芥川、くん。」


どうしたの。


芥川の言った言葉、それは









芥川「太宰さんが、姿を消した」









私はすぐに部屋を飛び出した

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水無月(プロフ) - 白雪さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - レイさん» わっ!ありがとうございます……!めちゃくちゃ嬉しい! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - すごく面白いです!更新待ってます! (2019年7月5日 21時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 続きが凄く気になります!体調に気をつけて、作者さんのペースで更新頑張ってください! (2019年7月5日 7時) (レス) id: ff621c54c8 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - "(ノ*>∀<)ノありがとうごさまいます!すっごく嬉しいです!続き待っててくださーい! (2019年6月27日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月 | 作成日時:2019年5月31日 21時

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