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幼少時代 一話 ページ2

夜の11時、私は足を引きずらせながらポートマフィアの長い廊下を歩く。

ポタポタと赤黒い血が深紅の絨毯に列を作りながら落ちていく。

(ああ…あとでお掃除しなきゃ…)

何も考えられず、ただそれだけをおもう。


今日、ボスから直々に命令された『敵の排除』
私は他の最下級構成員と共にその『敵』をとらえに向かった。

私たちでなんとかできる弱い連中だった。


連中を見つけ出し、縄にかけ、抵抗できないくらい傷つけ、くたっと頭が垂れるのを見た。

それを確認すると、私は連中に背を向けた。


その時だった。


不吉な音ともに私の足には激痛が走った。


仲間「A!!」


連中の1人に隠されていた銃が撃たれ、私の足に貫通したのだ。


(ダメだな、私は……)

そして今の今まで、手当も何もせずにいた。

さすがに辛い。


「大丈夫、あとここを曲がれば…部屋だしー

っ………!」


曲がった瞬間、ドンっとぶつかった。

私は当然支えてくれる足も負傷していたし、体もフラフラしていたからそのまま倒れる。

と思ったけど、誰かが支えてくれた。

薄らと目を開けると私の仲間が困ったように目を見開いてきた。

「作ちゃん」

織田「どうした、A!この傷はっ」

「ちょっと、ドジっちゃった。」


私は必死に笑ってみせる
けれど彼は余計に顔を歪める。

彼は私を横抱きにするとスタスタと歩き始めた

「さ、作ちゃん?何処いくの?」

織田「決まってるだろ、手当てするんだ。」


作ちゃんは足で器用に部屋のドアを開けると、
私をベットに座らせる。

そして、棚の上に置いてある包帯やらなんやらを取って慣れた手つきで手当をしてくれる。

玉は幸い貫通していたから入っていない。
それを確認した作ちゃんは明らかにほっとした顔をしていた。

織田「全く、無茶をするな。お前はまだ子供だろ。俺達とは違うんだから。」

「…うん、ごめんなさい作ちゃん。でもね、私頑張らないといけないから。これくらいは慣れなきゃダメなの。」

織田「…また何か太宰に言われたのか。」

「……」


私が黙り込むと、作ちゃんは呆れたように大きなため息をついた。

織田「全く、あいつは…。本当に困ったやつだな。俺からも何か言っておこうか?」

「それはダメ!!」

咄嗟に言った声が意外にも響いた。
作ちゃんは包帯を巻いていた手を止めてこちらを見上げた

「あっ……
ごめんなさい、作ちゃん。」

織田「いや─」

作ちゃんは再度言った

織田「お前はまだ子供だからな」

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水無月(プロフ) - 白雪さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - レイさん» わっ!ありがとうございます……!めちゃくちゃ嬉しい! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - すごく面白いです!更新待ってます! (2019年7月5日 21時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 続きが凄く気になります!体調に気をつけて、作者さんのペースで更新頑張ってください! (2019年7月5日 7時) (レス) id: ff621c54c8 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - "(ノ*>∀<)ノありがとうごさまいます!すっごく嬉しいです!続き待っててくださーい! (2019年6月27日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月 | 作成日時:2019年5月31日 21時

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