過ち 2 ページ20
最初はびっくりして受け入れられなかった様子だけど、ジュホン君の手が私の耳に辿りつく頃にはジュホン君の唇を割っていた。
隣人の唇に比べると薄い唇。
そうやって比べてる私。
ジュホン君の体重がだんだん私にかかってきて、今度は私がソファに背中をつけるような状態になっていく。
優しくて、どこか...苦いキスは隣人としたときよりも息苦しい。
ジュホン君の頬に触れてその流れで襟足に手を回すと、ジュホン君がその手を掴んで指を絡める。
ふわっと唇が離れると、会社では見たことのないような眼差しでジュホン君は私を見ている。
『早く俺をひっぱったいてくれません？』
絡めた指をそのまま自分の頬にもっていって私にそう言う。
「え...？」
お互いシャツの首周りは乱れたままだ。
ジュホン君の表情はどんどん悲しくなる。
『こういうのを先輩は望んでるんスか？』
「...」
『俺、男だからこっから先輩をどうにでも出来るんスよ？？』
少し震えるような声で言うジュホン君。
「...うん、いいよ...」
『いいわけないでしょ...』
私の指を絡めたジュホン君の指は少しずつ力が抜けて緩くなっていく。
「私がいいって言ってるじゃん...」
すると、ジュホン君は私の手を握ったまま自分の頬を叩いた。
『ってぇ...』
「何してんの？」
自分で自分の頬を叩くジュホン君が不思議だった。
『先輩、すいません...つい先輩がかわいいからキスしちゃいました』
「いや、したのは私...」
ジュホン君は無理やり笑いながら、手を解いた。
『苦しかったでしょ？...すいません』
そう言うとソファから立ち上がって、ジュホン君は服を整えた。
私は何も言葉を発することができなくてその様子をぼーっと眺めていた。
『俺...帰ります。』
「え...あ、うん...」
ふぅっとため息をついてジュホン君はリビングのドアに手をかけた。
『先輩...』
「ん？」
背を向けたままジュホン君は話始めた。
『俺、先輩の事好きです。正直帰りたくないし、さっきの続きしようと思えばしてよかった』
躊躇する事なく続けられるセリフに私が返事をはさむタイミングがない。
すると、ジュホン君は振り向いて、さらに言葉を付け加えた。
『けど、先輩の気持ちが俺に向いてないからやっぱりできないっス...失礼します』
そう言ってぺこっとお辞儀をするとリビングのドアを開けて出て行った。
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このみ - すごく面白かったです！最近モンエクペンになったのですが、もっと好きになりました！更新お疲れさまでした！これからも頑張ってください！！ (2017年11月12日 11時) (
レス) id: 0ab0aad734 (このIDを非表示/違反報告)
おん - 感動をありがとうございましたすっごく面白かったです (2017年9月25日 9時) (レス) id: 7121d0579b (このIDを非表示/違反報告)
まなな - すごく良かったです(泣)すこし自分と重なる部分あったので、共感しぱなしです！！また、違う作品楽しみにしてます(σ≧▽≦)σ (2017年9月23日 11時) (レス) id: 000918fc8e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - あおんさん» こんばんは！モンエク好きになりはじめたばかりだなんて！嬉しいです！モンエク是非もっと好きになってください（ ; ; ）私なんか好きになりすぎて妄想ヲタクになっちゃいましたから！（笑） (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めばえさん» こんばんは！嬉しいコメントありがとうございます！blue moon自体お店の名前が思いつかなくてもねくの曲から選んだんですが、結果マッチしていてよかったです☆あと、お褒めの言葉勿体無いことばかりで（ ; ; ）ありがとうございます！ (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな
| 作成日時：2017年7月1日 0時
