星の影 2 ページ2
「でも...俺はダメな奴だから、わからないフリをする」
心の中で唱えたはずの言葉がぽろりと口に出てしまった。
『どういう...』
意味？って出てくる前にぎゅっと抱きしめた。
矛盾してるよね。
”また傷ついたり、傷つけたりし合うのは嫌だから”
「傷つけるのも、傷つくのも...怖い...」
俺のせいで悲しかったり辛い思いもさせたくないし、
俺ももう誰かに裏切られるのは嫌なんだ。
それなら”好き”て蓋を閉めたのに脇からあふれる感情を拾ってもう一回その中に押し込む。
『傷つくの...慣れてる...』
Aちゃんはそんな事言うんだ。
今まで一体どんな奴と一緒にいたんだろう？
傷つくの慣れるっておかしい。
きっと慣れた”フリ”だ。
俺だってできる、傷つくの慣れた”フリ”。
でもいつか、大きくなって降りかかる。
朝起きたらあった紙切れみたいに。
”お父さん”と呼ばない自分の子供のように。
「慣れないちゃダメだよ...」
『どうして？』
「傷がずっと治らなく...なるでしょ？」
治らないというか、癖になる。
捻挫した脚をかばうみたいに。
『だ...大丈夫...大丈夫だから...』
ジウォンもそうやって自分に言い聞かせたんだろう。
”私は一人でも大丈夫”
大丈夫じゃないくせに。
「そうやって女の人はすぐ強がるから...」
『強がってないよ』
「嘘でしょ？」
『ほんとだって』
どんどん震えていくAちゃんの声。
ほんとは清算したいはず。
同じようなこと繰り返したくないはず。
俺だってそう思ってる。
だから決めた。
”もう人を好きにならないって”
『だいじょ...うぶ...じゃなか...た』
泣いてるのがわかる。
震える声と、肩。
ゆっくり抱き寄せて、背中を撫でる。
「泣かないで...泣かないで...」
小さい肩をすっぽり包んで、優しく声をかける。
精一杯の傷の手当て。
かさぶたになってるAちゃんの傷ってきれいに治るのかな？
俺じゃない誰かに治してもらって...
そんな事考えながら”ヒョンウォンさんズルい”ってAちゃんが言うから”ごめん”って何回も言った。
『ヒョンウォンさんは私にすっきりさせてくれないなんて、隣人としてちょっと頼りにしなさすぎじゃないですか？』
頼りにしてしまったら、Aちゃんが重くて俺を下ろしちゃうのが怖い。
だから俺は一人で大丈夫。
やっぱりその方が俺もAちゃんも傷つかないね。
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このみ - すごく面白かったです！最近モンエクペンになったのですが、もっと好きになりました！更新お疲れさまでした！これからも頑張ってください！！ (2017年11月12日 11時) (
レス) id: 0ab0aad734 (このIDを非表示/違反報告)
おん - 感動をありがとうございましたすっごく面白かったです (2017年9月25日 9時) (レス) id: 7121d0579b (このIDを非表示/違反報告)
まなな - すごく良かったです(泣)すこし自分と重なる部分あったので、共感しぱなしです！！また、違う作品楽しみにしてます(σ≧▽≦)σ (2017年9月23日 11時) (レス) id: 000918fc8e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - あおんさん» こんばんは！モンエク好きになりはじめたばかりだなんて！嬉しいです！モンエク是非もっと好きになってください（ ; ; ）私なんか好きになりすぎて妄想ヲタクになっちゃいましたから！（笑） (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めばえさん» こんばんは！嬉しいコメントありがとうございます！blue moon自体お店の名前が思いつかなくてもねくの曲から選んだんですが、結果マッチしていてよかったです☆あと、お褒めの言葉勿体無いことばかりで（ ; ; ）ありがとうございます！ (2017年9月23日 0時) (レス) id: 8f19cb71fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうな
| 作成日時：2017年7月1日 0時
