君とは違う【skt】

32.バグ ページ33

うらたside


う「それで足りんの？」

『いっつもパン1個だけだし』

う「ふーん」

つくづく不思議な奴だ。あんなに動いていたのにそれだけで済むとは到底思えん

う「……なあ、聞いて良いか？」


『……お前らなんか打ち合わせでもしてんの？』

う「は？」

『悠にしろ一ノ瀬にしろ、俺に話しかけるようになったやつはまず質問から入る』

『そして大体おんなじことを聞く。当ててやろうか？莉子を殴ったかどうかだろ』

……悔しいが図星だ。それ以外にもいろいろあるが一番はそれだろう

2人も真っ先にそれを聞いたか。考えることは一緒だな

『別に俺は莉子とつるむなって言ってるわけじゃねえのよ、なのにテメエらは悠と話すなとか一ノ瀬に関わるなとかバカかよ』

う「俺そんなこと言った覚えは……」

『雰囲気だ、雰囲気。それにこれは莉子にデレデレの背の高い厨二病みてえなクズが言ってたことだから忠告しとけ。ほんと腹立つ』

う「なんかいつもより毒きつくねえか？」

『そりゃあさっきまで暴言抜きで話してたからな。そんなん死ぬわ。あーもう悠がいれば面倒な説明全部任せるのに』

う「あいつは全部知ってるの？」

『いやまあ、おそらく一番知ってるのはあいつだと……』

う「好きなの？」

『……あ？』

なんか今墓穴を掘った音がした気がする。またバカだの考えが幼稚だとか言われるわ



『……正直、わからん』

う「え？」

『だから、お前が聞いた通りあいつのこと好きとかそういうのがわからない』

わからないってどういうことだ?好きかそんなんじゃないってだけだろ

『友達って思うと好きなんだよおそらくな。でも恋愛となるとなんかいつもとは違うような……ドキドキとかもキュンキュンとかもしない。大体キュンキュンってなんだ、少女マンガじゃあるまいし日常的に使うなバーカ』

お前が勝手に言ったんだろ、バーカ

『とにかく次に悠のことが好きだのなんだの聞いたら殺す』

う「なぜそうなる」


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8千hitありがとうございました！

この小説の中で、この32話が一番書くの楽しかったです

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