君とは違う【skt】

22.水掛け論 ページ23

Aside


『……』

俺は教室のドアの前で固まる。何を隠そう今日はテスト、やりたくねえ

そ「おはよ、なにしてんの？」

『あ、一ノ瀬。テストしたくないからサボろうかな、あ、嘘ですはい』

思いっきり怒りのオーラが出ていた、顔は笑っているが

そ「まあ俺より点数低いと思うけど、大丈夫だって」

『腹立つな』

?「あのーお2人さん、入り口で止まるのやめて。入れない」

後ろから声を掛けられる

そ「おはようらたくん。ごめんね」

『なんだクソチビかよ』

う「あ？お前よりはデケえし」

『160.2だけど？』

う「勝った。162」

『それ言ってて悲しくならねえの?一ノ瀬、お前は?』

そ「……175」

ざまあねえな。だが一ノ瀬のことは見上げねえと話せねえんだよ、腹立つ

う「とりあえず中に入れ」




『頭痛する頭痛する帰りたい』

そ「落ち着けっつーの」

う「坂田から聞いたけど相当頭悪いらしいじゃん、あーサボってたからしょうがn[ゴンッ]痛ってぇ！」

ったく朝から余計な労力使わすんじゃねえ、ただでさえだるいのに

そ「喧嘩するなよ。うらたくんは煽らない、Aは手を出さない」

『あいつが悪い、ひたすらにあのチビが悪い』

そ「チビじゃなくて浦田くん」

『はいはい、浦田野郎ですか』

う「お前は暴言吐かないと生きてられないのかよ、クズ」

『はい特大ブーメラン、悠のとこ行く』

う「あ、逃げた」

無視だ、付き合ってられん



隣のクラスを覗くと、まだ来ていない様子。そしてめんどくさい奴と目が合う

ま「あ、逃げるな」

一応言うこと聞いてやろうじゃないか、逃げた方がなんかありそうだし

『何すか？』

ま「何もなんもないよ、莉子ちゃんにひどいことするのやめてくれない？」

『無理』

ま「どうして？悲しんでるのわからないの？」

『あのー、どっかのバカリスナーみたいに[悲しんでるから謝って！]とか[何にもしてないのに]ってバカか？』

『それにひどいことやめるの無理って言うのはそもそもしてねえから』

ま「しらばっくれないでよ、莉子ちゃんは笑ってるけど辛いんだよ、何のために莉子ちゃんに暴力なんて。昨日だってまた痣が……」

知らん知らん、最近会ってもねえ。冤罪もいいとこだ

『あのー用件それだけ？もういいっすか？うん、帰るわ』

ま「あ、ちょっと」

まじで盲目がああいうことだって身をもって知った

悠に会いに行ったのに災難すぎるわ

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コメントをくださった「霜」さんありがとうございました！

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