花火�▲汽鵐� ページ20
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熱を持つ自分の顔を見られたくなくて
話題を変えようと他の景色へ目線を逸らしながら聞くと
「アイツら、もうすぐ花火が始まるとかなんとかでこの先のもう少し開けた場所に行ったよ。」
『そう、なんだ』
「良ければ一緒に、」
そう言われた途端突然周りが静寂に包まれる
ひゅるるるる…
パン、パン…と花火の打ち上がる音。
同時に周りから大きな歓声が上がる。
「って言ってる間にもう始まっちまったか…Aちゃん、せっかくだからもう少し見える場所に移動しようか、」
『うん、…あの、』
「なんだい、」
『手が…』
「人が多いから、もう逸れちまわねェように繋いでおきたいんだ。いいかな」
その言葉に頷くと
「なんて。ただAちゃんと手を繋ぎてェだけなんだけどな、」
戯けて笑う彼に顔を赤くするA
『そんなこと、』
「さ、こっちだ。行こう」
『…』
この状況を少しでも明るくさせてくれようと
彼なりの優しさからの言動なんだと
そんなことはわかってるつもり。
私じゃなくて例えば他の女性だったとしても
きっと同じことをするのだと
そんなことも…わかってるつもり
“本気にしてしまったらどうするの”
そんな問いを彼に投げかけたらどんな反応するのだろう
私の気持ちを知ったら
重たいって思われてしまうんだろうな
大きな彼の背中を見つめながら私は
胸がギュッと苦しくなった。
ーー
そのまま手を引かれ人混みをかき分け
少し広い場所まで移動する。
見上げると色んな形で煌めく花火。
『わ…綺麗』
「ほんとだな、」
１つ咲いて消えてはまた１つ打ち上がる。
とめどなく沢山の色で夜空を彩る様に感嘆を漏らし
見入ってしまう。
『こんな沢山打ち上がる花火、初めて見た…。』
「オレも。好きな人とこうして花火を2人きりで見たのは初めてだ」
『…え』
今、なんて…、
それは普通のトーンで返ってきた言葉だったから
思わず聞き返すように顔を向けると
フワリと優しい表情のサンジくん
騒がしい周りの声も
花火の音も耳に入って来ず
時が止まったかのようだった
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すず - ずっと前からこの作品のシリーズが大好きで久しぶりに覗きにきました。密かにこれからも応援してます。 (10月15日 11時) (
レス) @page22 id: d500053751 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - かなーーーり昔にこのサイトにサンジ君推しとしてコメントを残したことがある者です。久々に読み返したくなりサイトを覗いてみたところまだまだ更新されていて感動してコメントしています。いまだにキュンキュンします！ (2022年9月11日 2時) (レス) @page22 id: 68adc4802f (このIDを非表示/違反報告)
Taniokapi(プロフ) - いっつもキュンキュンしながら読ませて頂いてます！作者様のお話を読んでいると、ONEPIECEを全巻揃えたくなっちゃいました(笑)いつも素敵なお話をありがとうございます！！ (2022年9月7日 9時) (レス) id: 5451af9bce (このIDを非表示/違反報告)
きてぃー(プロフ) - こんばんは！ずっとキュンキュンさせてもらっています（ ; ; ）♡ルフィ大好きなので、ルフィが嫉妬する姿ももっとみたいです♡ (2022年8月24日 3時) (レス) id: 2c8060619c (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とっても面白い小説で今ハマってます！！！リクエストなのですが、主人公の元彼に嫉妬するゾロが見たいです！！ (2022年8月20日 12時) (レス) id: cee8f1f060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：corone
| 作成日時：2022年3月14日 6時
