夏の遊園地・ ページ40
この日の為に買った水着の上に、花柄のミニスカートと淡い色のシャツを着る。
準備もしたし、もうそろそろ出発しようかな…と思った矢先、母に声を掛けられた。
「Aちゃん、今日遊園地行くんだったっけ?」
『そうだよ。じゃあ、行ってきます!』
「行ってらっしゃい。帰ってきたら勉強するのよ」
『はーい』
軽く返事をし、家を後にした。
_____
マンションのエントランスを抜ける。
「A、後ろ乗って」
『あ、イザナくん!もう来てたんだね。』
今日はバスで行くんじゃなくて、イザナくんのバイクに乗って行くらしい。
“迎えに行く”とは言ってたけど、まさかバイクで…ほぼ何も聞かされていなかった私は、少し驚いていた。
「これ、ヘルメット」
『あり…がとう』
ヘルメットを被った後、一応長袖カーディガンを羽織る。
そういえば、彼の運転するバイクに乗るのって結構久しぶり…
「…お前さ、俺に身体くっつけすぎなんだけど」
『そうかな?落ちるのが怖かったから…』
いくら運転が上手でも、私が手を離してしまったら。そのまま事故を起こしてしまうかも…
「うん、いいよ。Aが怪我したら大変だし」
イザナくんこそ、怪我したら大変なのに
そんなことを考えていたら、いつの間にバイクは走り出していた。
_____
「なぁ、A」
『んー?』
ずっと黙って運転していたイザナくんが話しかけてきた。
「真一郎って、俺の“兄弟”だと思う?」
・・・。
『…何、急にどうしたの?』
私、本当は知っている。
彼が佐野家の人間と血が繋がっていない、という事を。
けれど、そんな事を言っちゃ駄目だよね
「時々思うんだ。
母さんの実の子供だったら、小さい俺をシセツに置き去りになんてしないだろ。
だから…実は、違うんじゃないかって」
『だけど、イザナくんのお母さんにも事情があったのかもしれないよ?』
そう言った瞬間、イザナくんはニコッと笑う。
「___Aは、俺の事を見捨てたりしないよな?」
表情にそぐわない言葉。
『うん、見捨てたりしないよ』
出来るだけ彼を不安にさせたくない…と思って、私もそっと微笑んだ。
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ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時