15年分の愛を君に [刀剣乱舞]〜鶴丸国永〜

8年目〜日常の終わり〜 ページ16

---8年目---



「………幕下16枚目の全勝優勝。AMPA型グルタミン受容体」
口に出してみる。






「………さっきから何を言っているんだ」

「………おぉ、伽羅坊か！いやぁ、ちょっとぽえむについてだな」
一人呟いていると、一緒にいた伽羅坊が不機嫌そうに言ってきた。






______退院して1年、

あれから俺は怪我や病気もなく、なんとか元気で過ごせている。

ぽえむの仕事も、
一時期は『一旦休むか？』と聞かれたが、丁重にお断りさせてもらった。







今も、



「伽羅坊は、さっき二つのどっちがいいか？」

「慣れ合うつもりはない………が、強いて言うなら『幕下16枚目の全勝優勝』………？」
「そうかそうか………よし、今回も良いものができそうだ」

俺はぽえむを書いている。



きっと俺がぽえむを書くのをやめることはないだろう。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









「………お、もうこんな時間か」

パッと時計を見ると、短い針が丁度十二時をさしていた。

それと同時に、伽羅坊のお腹もグーと静かに音を立てた。





「………」



「伽羅坊もお腹が空いたか！………せっかくだから、二人でどこか行くか！！」

そう言って、少し強引に伽羅坊の手を引いていく。



「！？おい、あんたは仕事があるだろう！それに俺は慣れ合うつもりは………」



「仕事なんて出かけていてもできるさ！それに、俺もたまには自由に羽を伸ばしたいんだ！」



そう言うと、もう無駄とでも思ったのか、伽羅坊の抵抗は小さくなっていった。






こうして俺たちは、賑やかな街へと繰り出した。









______この時の俺は、何故こんなことをしてしまったのだろう。









一時間後、俺は事故に遭う

8年目〜日常の終わり〜2→←7年目〜きみは何だろう〜

ラッキーアイテム

燭「赤いリップだよ。格好良く決めたいよね！」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す