また違う味 2【Fuma.Ｋ】

3 ページ3

健「あは 笑 聞こえちゃった？笑」
笑ってるようで笑っていない健人さん。

私は静かに頷いた。


健「実は、俺の友達も近くに住んでて、毎日のようにそいつの家に行ってたんだよね。夜はベランダから見るこの景色が大好きでさ。そいつと何時間も、ベランダで語ったこともあって。」

照れくさそうに笑う。



健「でも、そいつはもぅ居ないんだ。」


あ「……」

健「あ！死んだわけじゃないよ？笑」
あははっていつも通りに口を開けて笑う



よかった？って言葉は可笑しいけど、少しホッとした。



健「俺が知ってる、そいつは消えた。まぁ、簡単に言うと「変わった」かな？」



あ「変わった？」




健「うん。そいつは友達も､何もかも捨てたんだよ」
眉間にしわを寄せて怒り口調で話す。でも、どこか寂しそうな表情




あ「健人さん」
心配になり声をかけると



健「あ、ごめんごめん。Aちゃんには重たかったよね笑」
また、いつも通りの笑顔を見せる。
それは私に対しての、優しさなんだと思う。



健「あ！そーいえばさ、俺もAちゃんの事呼び捨てで呼んでもいい？樹と美希ちゃんが羨ましくてさ 笑」




あ「全然、大丈夫ですよ！」

健「よっしゃ〜、俺の事も呼び捨てで呼んでいいから 笑」

あ「それは出来ませんよ 笑」

健「だよね 笑 」
そう言って2人で笑う
私はこれ以上、健人さんに聞くことは出来なかった




駅まで送ろうとしたが、健人さんは携帯のマップを見ながら帰るから大丈夫。って言って足早に私の家を出た。









久しぶり、男の人を家に入れた気がする。









.









？「なんでだよ」

4→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す