* 分岐路。 ページ14
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部活も引退し、卒業間近となったある日。
帰りのバスでたまたまAと会った。
夕方の人のいない時間やったから バスはやけに空いとって。二人がけの座席に並んで座って 他愛もない会話をして。
『そろそろ卒業だね』
「せやなあ」
分かれ道。俺は左で、Aは右にそれぞれ進む道。
別れ際に、ふと。
『まあわたしは一年しかこの高校にいなかったけど』
" 北くんとバスで話せたの、楽しかったよ "
まるでもう話せんみたいな。
そんな、言い方をしたから。
また少し伸びた髪をなびかせて
悲しそうに、でも優しく笑ったから。
胸が苦しくて仕方なくて、気づいたら。
『…きた、くん?』
「待って、くれ」
彼女のブレザーの裾を引っ張っとった。
それから何を言ったかは正直覚えとらん。
妙にうるさい心臓の音を無視して ただ思っとることを全部、全部口にして。
そしたら顔を真っ赤にしたAが どうしようもなく欲しくてたまらんくなって。
了承も得ずに彼女を抱き締めた。
『…あ、バス来たよ』
「おん」
後に大学が同じだということを知って、あんなことせんでも たぶんお別れにはならんかったんやけど。
今彼女の一番近くにおるんが俺で、毎日彼女の笑顔が見れるんやから、あの日の行動を後悔したことなんて一回もない。
二人がけの座席に並んで座って、あの日のように他愛もない会話をする。
ああ、ほんまに
「…幸せや」
『北くん、何か言った?』
「なんでもあらへん」
ほんとに?と疑るような表情をしたAを見て、自分の口が綻ぶのを感じたのだった。
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狼 - はぁ……貴方は、なんてものを…作ってしまったんですか…もう、私、死んじゃいますよ…?いいんですk(鼻血 (2020年3月31日 14時) (レス) id: 58dc9d80b9 (このIDを非表示/違反報告)
柚香 - さいっこうです!!一瞬で,北さんファンになりましたっ!!!!ほんっとうに最高です 応援しています!!これからも頑張って下さい!! (2020年2月23日 20時) (レス) id: 468e550ccc (このIDを非表示/違反報告)
月埜(プロフ) - コハクさん» コメントありがとうございます!本日から番外編始まりますのでお待ち頂ければと思います。次作の方もご覧頂けたら嬉しいです~! (2019年12月8日 9時) (レス) id: d1ca7a883a (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - 完結おめでとうございます!番外編も楽しみです!次作はどっちも見たすぎますね泣楽しみです!! (2019年12月7日 22時) (レス) id: c12ffb0ac2 (このIDを非表示/違反報告)
月埜(プロフ) - ティラミルクさん» ティラミルクさん、いつもコメントありがとうございます…!少しでも北くんの優しく甘い感じが出せてたら嬉しいです泣 ありがとうございました! (2019年12月7日 21時) (レス) id: d1ca7a883a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月埜 | 作成日時:2019年11月9日 22時