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* 松川 一静 ページ14

.









『さむーいくらーい』


「先帰っててもいいって言ったのに」









マフラーを巻きながら松川はくすりと笑って私を見下ろす。









『…だって、一緒に帰りたかったし』


「ごめんって 拗ねるなよ」









最近付き合い出したばかりの私たち。


お互いにまだ苗字呼びだし 一緒にいれる時間も少ないし。




部活終わりに無理やり一緒に帰る約束をしたのはいいものの、教室も暖房は入れてもらえず 待ってる間に手先までキンキンに冷えてしまった。


でも松川も部活が終わってジャージのまますぐに来てくれて、それだけで寒いとかどうでもよくなって。









『へへ、』


「楽しそうだな」


『あたりまえ』









常に周りに人がいる 人気者の松川。


でも今は私が独り占めできる時間なのだ。嬉しくないわけない。









『…あ、ココア買ってもい?』


「ああ、いいよ」









通りかかった自販機でホットココアを買う。


ガコン、と勢いよく出てきた缶は温かくて 冷えていた手には熱いくらいだった。









『あ〜おいし、あったまる』




「…なあ」


『ん?』









缶を持っていた両手を松川の手が覆う。


顔を上げれば思ったより近くに松川がいてびっくり。


今までこんなに距離が近いことってあったっけ?って 心臓はばくばく。


かっこいいなあ、こんな人が彼氏って幸せすぎるな、って 色々考えを巡らせて。









「…ありがとな、こんな冷えるまで待っててくれて」


『…や、うん、私が勝手に待ってただけ、だし』


「うん、それでもさ 嬉しいよ」









松川の優しい声が耳に心地いい。


さっきまであんなに寒かったのに 好きな人がこんなに近くにいるだけでものすごく暑くて、心臓も頭も爆発しそうで。









「…キス、してい?」




『う、うん』









温かい手が頬に触れてびくりと肩が上がる。


あつい。あつい。しにそう。









「___すきだよ、A」









その瞬間、唇が重なった。









.









( あ、あつい… )


( …俺も、あつくてしにそう )

* 茂庭 要→←* 黒尾 鉄朗



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作品ジャンル:アニメ
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しもこ - ごめんなさい書くところ間違えました  (2020年5月22日 1時) (レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
しもこ - 可能なら角名くんお願いします!好きです (2020年5月22日 1時) (レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
ところねん - あああ北さんやばいようううう (2020年5月16日 2時) (レス) id: 60873799bf (このIDを非表示/違反報告)
- もし可能でしたら、照島くんお待ちしてます... (2020年2月16日 13時) (レス) id: 677789c7e1 (このIDを非表示/違反報告)
ジンベエザメ - いやー青春だねぇ…甘酸っぱ    リクエストで古森くんできますかね?井闥山の (2020年2月16日 13時) (レス) id: b58d786d51 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月埜 | 作成日時:2019年10月18日 21時

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