32.きみの過去のお話 ページ33
･
川崎の言う通り、Aは
たまに悲しい顔をする。
それは、俺も気づいていた。
学校に通い始めた時のAは
周りに遠慮気味で
笑顔もぎこちなかった。
｢あ、若林くん。それもっとハッキリ言わないと
反応しないんだよ？｣
若林｢あ、なるほど！｣
でも、今は楽しそうに笑っている。
俺は嬉しい。
だって、Aの笑顔が……大好きだから。
川崎｢さて！準備しよ！｣
明智｢川崎、修学旅行の準備って嘘だろ｣
｢ん！？｣
バレバレの嘘だけどな。
準備なんてAんちで出来るわけない。
川崎｢あは♪やっぱバレるかー！｣
東条｢下手すぎ｣
｢え？どういうこと？｣
Aは、まだ分かってないようだ。
川崎｢ごめんね。……私、聞きたくて｣
｢え？何を？｣
川崎｢Aが学校に来なかった理由…｣
｢……｣
Aは顔を下に向いて
黙ってしまった。
東条｢A、ごめんな。嘘言って
だけど、俺達も知りたいんだ。
…言いたくないかもしれねぇけど｣
｢ううん。いいの……ごめんね
みんなに話さなくて｣
明智｢…A｣
俺が名前を呼ぶと、Aは
ニコッと笑った。
｢私が学校に行かなくても卒業出来るのは、
お父さんが校長に言ったの。
"多額の寄付をしてやるから、娘を
学校に来なくても卒業させろ"って｣
川崎｢そんな…｣
若林｢ひどい｣
｢高校合格発表をお父さんと見に行ったの。
私は嬉しかったけど、
お父さんは喜んでくれなかった。
何で喜んでくれないんだろって
だけど、私はお父さんに聞くこと出来なかった｣
涙を流さず、淡々と話すAに
俺は強がってると思った。
東条｢それは何で？｣
｢…お父さんに逆らうとか反抗とか
とにかく、お父さんの機嫌を害することは出来なかった｣
若林｢…｣
｢母を亡くし、男ひとつで私を育ててくれた。
私は見たことなかった。お父さんが寝てる所
って言ってもほとんど家にいなかったけど｣
堀江｢そっか……｣
｢だから、あの時……
"私は学校に多額の援助していてな。
学校は私に逆らえないんだよ。
だからAは何も心配いらないよ。"
……そう言われた時も何も言えなかった。｣
悲しい顔で寂しそうで
あの時と同じ。
のぶおとここに来た時と同じ……。
→
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椿 沙羅(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！俺スカ終わちゃっていま俺スカロスです (2019年6月24日 14時) (
レス) id: 3640719bd8 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 俺スカ大好きです最高ですキンプリ岩橋君寄りのオール担当ですなにわ男子も大好きです (2019年6月21日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
椿 沙羅(プロフ) - さらさん» ありがとうございます！夢に出てくることを祈ってます！ (2019年5月31日 18時) (レス) id: 3640719bd8 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 私も遅くにコメントすいません！秀一くんからの告白で私も心の中で好きだぁ〜って叫びそうになりました(笑)もう大好きです！！夢に出てきそうです(笑) (2019年5月30日 0時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
椿 沙羅(プロフ) - ああさん» ありがとうございます！そう言っていただき嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2019年5月28日 15時) (レス) id: 3640719bd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIV | 作成日時：2019年5月17日 8時
