俺のスカートどこ行った？

00.学校行くか 行かないか。 ページ1

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ー職員室



原田｢ねぇ、この学校に来てから結構経つけど

未だに桜木Aって子に会わないんだけど！｣



2年3組担任の原田のぶおがその生徒の名前を

出した途端、職員室が静まり返った。



原田｢あら？何か変なこと言った？｣

田中｢原田先生、その子は…｣



ーキーンコンカーンコーン。



長井｢チャ､チャイム鳴りましたよ。皆さん、教室に行ってください｣




生活指導の長井がそう言うと先生達は

次々と職員室を後にした。





原田｢…何か変ね。｣

田中｢…｣



田中の顔を見てそう言うと、
ただ苦笑いするしかなかった田中であった。




･･･。



ー2年3組。




原田｢はい。おはよ。｣


｢｢おはようございます！｣｣


原田｢じゃ、HRを始めるわよ！｣

原田｢あ、そうだ。皆にも聞きたいことがあるんだけど｣


川崎｢何ですか？｣


原田｢うん。私がこの学校に来て日が経つけど、

未だに見てないのよねー。…桜木Aって子｣


｢｢……｣｣


原田｢あら、ここでも同じ反応だわ｣



桜木Aの名前を出した途端、生徒達も

黙り込んでしまった。




田中｢あの、原田先生？｣


原田｢ん？｣


明智｢俺たちも知らないんです。｣




田中が言おうとした時、1人の生徒

明智秀一がそう言った。




原田｢知らない？どういうこと？｣


明智｢そのままの意味です。

桜木さんって1年の入学式も来てないし。

俺たちも見たことないんです｣


原田｢は！？｣


東条｢噂だと学校来なくても卒業出来るらしい。｣


原田｢え！？どういうことよ！田中！｣


田中｢あは…ど、どういうことでしょうね｣






ーーーー
ーーーーーー。




｢んー。今日も天気がいいねー｣


背を伸ばして空を見つめる少女。

彼女が桜木Aだ。






｢2年か…。あと1年で卒業なんだね｣

｢学校…行くか、行かないか。｣

｢どーでもいいか。｣





ハンガーに掛けてある真新しい制服を

見つめ桜木はそう呟いた。





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