春、恋に落ちて。2 (ページ5)

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21時頃、のんびりとお風呂に入りながらスマホをいじっていたら

［今から会える？］
と玉森裕太からLINEが来た。

え～お風呂入っちゃったよ…
綾香に気持ちを話した日から会ってないしなぁ…
もう外に出るのはめんどくさいな…笑

ここは素直に
［今お風呂入ってるんだよねえ～］っと送信。

それに人恋しいだけならわたしじゃなくてもいいしね。
ちょっと拗ねてみたり。

そう思ったのに
［じゃ、Aの家行く。住所教えて。］
なんて返事が来た。

えっ！うちに来るの！？
しかも一方的…
でもその強引さが嬉しくなってしまって、素直に住所を送ってしまった。

急いでお風呂から出て髪を乾かしていると
［着いたよ］と玉森裕太からLINEが来た。

なんか早いな、何してたんだろ…？
ていうか急に何かな？

オートロックを解除してしばらくしたら、インターフォンがなる。

「はーい！」と、ドアを開けた瞬間
玉森裕太がわたしを抱きしめた。

「わっ…どうしたの？」

急激に上がる心拍数。
わたしも玉森裕太の背中に手を回して抱きしめ返す。

ずっとこうしたかった。
玉森裕太の、たばこと香水の混じった匂いが鼻腔を蕩かす。

玉森裕太は何も言わずにわたしを抱きしめたまま。

「ねえ、裕太…？」

「…ごめんね。」

「えっ何が…？」

何に対して謝ってるんだろう？

「いっぱい傷付けてごめんね」

そういって玉森裕太がわたしに優しくキスした。