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8.お嬢様、ナンパです ページ9

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今日、私は一人で帰っている。拓弥も祐基も科学の小テストで合格点に行かなかったため追試らしい。普段祐基の事バカ扱いしてるくせに拓弥だってバカじゃん。(ちなみに私は合格点ギリギリ)



そんなわけで一人なんだけど、私は今どうも面倒な状況にいる。




「ねえねえいいじゃん一人で暇なんでしょ?遊ぼうよ〜」




違う高校の制服を着た男子高生が、かれこれ十分は後ろに着いてきてる。どんだけ暇なんだよ。拓弥と祐基がいたらこんな事なんないのに…あいつら…




「ねえ〜無視しないでよ」

「あああああもうしつこい!暇じゃない!」

「怒った顔も可愛い〜!お願い一時間だけでいいから!」

「お前ごときに時間使いたくねえよ!!帰れよブス!!」

「あ?可愛いからって調子乗んなよ!」



さっきまでヘラヘラしてたのに一気に怒って私の腕を掴む。イラつきが最高潮に達した私は一発ぶん殴ってやろうと身構えた。




?「おい、その辺にしとき」

「…あ?誰だよお前」

?「そいつの彼氏や」

「えっ」

「は?んだよつまんね」





ナンパ男はそそくさと去って行った。よくわかんないけど助かった。お礼を言おうとちゃんと顔を見たら、まあ普通にかっこいいと思った。女の子を助けられてこのビジュアルで、モテるだろうな。この制服、隣の男子高か。



「あの、ありがとうございます」

「ああええよ、じゃ」

「あ、あの!何かお礼を…」

「ええって気にせんで」

「せ、せめてお名前を」

「……吉野晃一。西高の二年や」



同い年だ。吉野くん、か。

あんたは?と聞かれたから、五十嵐Aです、と答えると吉野くんは動きを止めて、小さい声でやっぱり、と言った。



「……?会ったことありましたっけ?」

晃「ああいやなんもない。じゃあ気い付けや」

「あ、ありがとうございます!」




片手を上げて吉野くんはカッコよく去っていった。ぱっちりとした二重とふわっと鼻を掠めた香水の匂いが印象的だった。




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ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます!すごく面白いです!みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです!更新待ってまーす! (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:な な . | 作成日時:2017年5月7日 12時

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