26.お嬢様、助言する ページ32
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祐「お嬢また女の顔してる！」
「な……うるさい！」
拓弥と祐基が保健室に入って来て、私と福田くんはゆっくり起き上がる。拓弥が静かに口を開いた。
拓「…なんで黙ってた？俺らの背中見た時、なんでお前は何も言わなかったんだ？」
佑「………」
祐「お前はお嬢をどう思ってんだ！」
「ちょっと黙ってて」
福田くんは何も答えなかった。保健室に重い空気が流れる。すると、開きっぱなしだったドアの方から声がした。
海「…ちょっと、うちの若あんまり虐めないでください」
佑「……海」
稜「若、これ着てください」
あの時、教科書借りた人…この二人は、福田くんの付き人って事か。
佑「……僕は、自信がない」
海「…若」
佑「Aちゃんはすごくかっこいいよ。一家の娘としての覚悟っていうか。腹据えてるんだなって…」
稜「………」
佑「…僕は一家の本当の息子じゃない。お母さんの再婚相手が東堂一家の頭だったんだ…今は福田で通ってるけど東堂の名を継がなきゃいけない。僕は覚悟なんてないし、なんならこの立場からも逃げたいって思う事がある。背中の虎だって、消しちゃいたいって」
ぽつりぽつりと福田くんが言葉を零す。その声は震えていた。
「…私だって、娘としての自覚とか責任なんて全然なかったよ」
拓「…総会はサボりますしね」
「……そうよ。けど私には祐基と拓弥がいる。ずっと隣にいてくれて、私を信用してくれて、守ってくれて。この二人は私に人生かけてくれてる。それなら私だって人生かけないとって。それじゃないと二人に失礼でしょ？」
祐「お嬢……」
「福田くんだってこの二人がいるんだから。うちのよりよっぽど頼りになりそうじゃん」
福田くんがちらりと二人を見る。二人が優しく笑って頷くと福田くんも笑った。
拓「こんな近くにいたとはな…」
祐「まっっったくわかんなかったね」
海「俺らは最初から気付いてました」
稜「同じ匂いしますしすぐわかります…若は言われるまで気付かなかったみたいですしむしろお嬢さんの事…」
佑「あーーーー！！」
「！？」
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ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます！すごく面白いです！みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (
レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです！更新待ってまーす！ (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：な な . | 作成日時：2017年5月7日 12時
