24.お嬢様、押しに弱い ページ30
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晃「リンゴ」
「……ゴリラ……あ、ゴリラ」
晃「誰がゴリラやねんしばくで」
すっかり日の暮れた帰り道をゆっくり歩く。今日はなんだか長い一日だった…
今日はだいぶ吉野くんと仲良くなったと思う。祐基にもらった防犯ブザーいらなかったじゃんやっぱり。
晃「今日来てくれると思わんかった」
「えー？なんで」
晃「だってあの付き人二人やん。三十分来んかった時あーこれもうドタキャンやな思った」
「あー…色々あって」
朝は疲れたな…祐基も拓弥も過保護すぎるんだよ。まあそれに助けてもらう事もあるんだけど。
「でも、今日来て良かったよ。ありがと」
晃「………おお」
立ち止まってちゃんと吉野くんの顔を見て言う。吉野くんは首の後ろを触りながら、あのさあ、と始めた。
晃「あれ、考えといて」
「えっ……まさかけけけ結婚？」
晃「…俺、本気やで」
結婚の話とかちょっと忘れてたよ…けど吉野くんは至って真剣な顔。吉野くんが一歩私に近付くと、その距離はぐっと縮まる。
晃「……A」
吉野くんが私の顎に手を添えた。物凄く優しい声で囁かれて、心拍数が一気に上がる。じっと見つめてくるその目を逸らさなくて、吉野くんが顔を傾け近付いてくるけど動けなかった。…私、雰囲気に飲み込まれやすいし押しに弱いのかも……
唇に吉野くんの息が触れる。そういえば前もこんな感じの事が……って…
「うわぁあああああああ！！！！駄目駄目！！！！私には福田くんが！！」
晃「！？」
「はあ……セーフ…」
晃「…福田って福田佑亮？」
「そう福田佑亮………知ってるの？」
晃「え？知ってるで…」
不思議そうな顔をした吉野くん。え？何で知り合いなの？と疑問に思ったけど、ポケットのスマホの通知音で我に帰る。…もう文章からしてうるさい……
「……うちのバカ達迎えに来てるから行くね、今日はありがと、バイバイ！」
晃「…おお、気い付けてな」
半ば無理矢理その場を離れる。ああ、危なかった…
晃「…あとちょっとやったのになぁ〜……」
太「惜しかったですね〜」
晃「…え？いつから見とったん？」
太「ゴリラのくだりからですかね」
晃「結構序盤やん」
太「僕で練習します？」
晃「いらん」
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ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます！すごく面白いです！みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (
レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです！更新待ってまーす！ (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：な な . | 作成日時：2017年5月7日 12時
