優しいキミ。【岩本】 (ページ33)

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Aー。

今日はなにわ男子の長尾くんとタピオカデートしてきたんだ～いいだろー？

俺は綺麗な顔をしながら眠る彼女に問いかける

前から仲良くしたかったけどなかなかきっかけなかったから今回のコンサートすごく楽しかったし良かったよ

あと、公開記者会見もやったんだ

それとな.......

｢.......ちょっと｣

.......あ、忘れてた

今日は翔太が来てくれてるんだよね

入っていいよ、と言われカーテンをゆっくりあけていく

言葉に出来ない様子

まあ、そうだよね

俺もそうだったし.......

Aー？

翔太が遊びに来てくれたよ

適当な椅子を渡し座らせる

俺、ちょっと花瓶の水替えてくる

照が出て行ったあとの病室

個室だからすごく静かで機械音だけが響いて聞こえる

そうだ

～♪

鼻歌を静かにしながら相手に歌い聞かせる

｢空に浮かぶ雪白の月.......｣

ゆっくりと相手を想いながら歌う

切なく歌う翔太の声が部屋に近づくと聞こえてきた

｢これね、目黒とトラジャとなにわと歌ったんだ｣

他のメンバーも凄い切なく歌うから俺も負けたくなくて凄く練習したの

Aさんに会場で聞かせてあげられなかったから特別ね？

.......やっぱ翔太の歌声っていいよな

｢なんだよ、聞いてたのかよ｣

ちょっと照れくさそうにしている翔太を見て

Aは幸せ者だよ、だってあの翔太が歌ってくれてるんだよ？

明日、雨降るんじゃね？笑

｢うるさい！これでAさんが元気になるならいくらでも歌ってあげるし｣

Aも喜んでると思うよ？

だって、Aは翔太の歌う姿すごく好きだからね！
ファンと一緒に聞き惚れてるんだよ？

嫉妬するわ、

彼女の頭を優しく撫でて微笑むと

｢これからたくさんAさんの為に歌いにくるね｣

俺にはこれくらいしか出来ないから

十分すぎるくらいだよ、ありがとう翔太

｢じゃあ、そろそろ俺帰るわ｣

また来るね？と彼女の手を優しく握り病室を出る

翔太、気をつけて帰れよ？

｢照もなんかあったら連絡しろよ？｣

わかったよ、と翔太にいうと彼は歩き出した

姿が見えなくなるまで見送り再び病室に入る

A良かったな、翔太が優しくしてくれて。笑

やっぱり明日雨が降るかもね、

今日はもう寝ようか。

おやすみ、A。