・□□ ページ26
いつ安田くんに声をかけようか…
なんて、悩む暇もなく そのタイミングは訪れた
「ごめん A。急に予定入っちゃって、日誌 お願いっ」
今日の日直を、一緒にやっていた子が先に帰ってしまって、放課後 日誌を書いていると、ひとり またひとりと教室を出て行き、残ったのは安田くんと私のふたりだけ
安田くんは、窓際の一番後ろ
私は、廊下側の一番後ろの席で
チラッと横目で様子を伺えば、今日も真剣な眼差しで本に向かっている
日誌を書き終え、安田くんに視線を送るも、全く気付いてもらえず
意を決して、彼に近付いた
「あのっ…安田くん？」
「ふぇっ？あっ、は…はいっ」
「えっ…と、私、今日 日直で、日誌 書き終わったんだけど、安田くん まだいるなら、戸締まりお願いしたいと思って…」
「わぁ、ごめんなさいっ。もしかして、待たせてしもぉた？」
「ううん、全然。大丈夫」
“僕も もう帰るから”と、慌てて帰り支度をする安田くんの机の中から、ドサッと落ちた一冊の本
その本の表紙を見て
「あ〜っ！」
思わず大声をあげた
「なっ、何っ？どないしたん？」
「それっ、その本っ！」
「……うん」
「どこで 買った？」
「あ〜……前、住んでたとこの近くの本屋？」
「………そっか」
「えっ？なんで？」
「その本……ずっと探してたの」
私の趣味は読書で……
暇さえあれば本を開いていて、通学時の電車内は、私にとって読書タイム。必ずカバンに本を一冊は入れて持ち歩いている。
私の好きな作家さんの2作目
どこの本屋さんにも売ってなくて、出かけるたびに、手当たり次第本屋さんを見て回っていた
その本が、今 目の前に……
「小池さん、本 読むん？」
「えっ？」
「やから、本 読むん？」
「あっ……うん」
ビックリした
安田くんは、このクラスになんて興味ないのかと思ってたから、私の名前を知ってて、尚且つこんなにサラリと呼ぶなんて…驚いた
「これ、読んだことないの？」
「うん……」
「ほんなら、貸そか？」
「えっ？いっ……いいの？」
「おん、どーぞ」
差し出された本
「ありがとう」
と、受け取った
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倉安LOVE - もちろんです。次回の新作も楽しみに待っています。これから寒くなってくるので体調には気をつけてくださいね。 (2018年11月19日 0時) (
レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 倉安LOVEさん» 倉安LOVEさん、初めまして。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。これからもお付き合いいただけたら嬉しいです(*^ω^*) (2018年11月15日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
倉安LOVE - 初めまして最初から読んでいました。どのお話も感動しました。最後のヤスくんのお話では二人が付き合えてよかったと思いました。次の新作も楽しみに待っています。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - れなさん» れなさん、初めまして。コメント ありがとうございます^ ^毎回、楽しみにして下さっていたとの事。嬉しい限りです（≧∇≦）次回作、自己満発揮作品になるかと思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです☆ (2017年10月26日 12時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 初めまして！完結お疲れ様でした！この短編集いつも楽しく読ませてもらってました！新作楽しみです！頑張ってください！ (2017年10月25日 22時) (レス) id: b5ce47fc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2017年9月14日 0時
