Can't Say Goodbye【1】

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樹side





｢｢お疲れ様でしたー！！｣｣



無事本番を終えて、スタッフさん含め大勢で打ち上げにきた


もちろん千紗も来てるけど、スタッフはスタッフ、ランペはランペで部屋が別れてるからここにはいない





…今日、ステージから一瞬千紗の方を見たら、


千紗の目線はずっと1人を追ってた


どこにも逸らさず、ただ北人さん1人をずっと







正直、本番中もスタンバイ中も、悔しかった




まさか北人さんがあんな大胆なことすると思ってなかったし



北人さんと目が合った時、少し笑ってみせたけど、

焦ってるのがバレたくなかっただけだ


また子供みたいなことしてんな、俺






でも、悔しいとか言えないくらい今日の北人さんの歌はすごかった


いつもより何十倍も気持ちが込められてて、遠くのお客さんの心にまで響いてるのが分かるくらい


特にキャンセイの時とか……踊ってる俺でも聞き入ってしまった




きっとあれが、北人さんの千紗に対する想いなんだろう

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みんな良い感じに出来上がってきた頃、




翔平｢はーい！皆さんご注目！！｣




翔平がいつものバカでかい声でメンバーの注目を引いた




翔平｢我らがエンジェル！プリンセス！の！千紗さん連れてきましたよー！！｣



｢｢おぉ〜！｣｣



『エンジェルにプリンセスって…わたしそんなんじゃないよ…笑』




翔平の後ろから申し訳なさそうに入ってきた千紗は少し顔が赤い、酔ったのかな




『ねぇ翔平くん、やっぱりメンバー水入らずのところにわたしがお邪魔するのは…』



翔平｢そんなのノープロブレムですよ！むしろ千紗さんがいた方が男だらけのむさ苦しいこの部屋が潤うもんです！！｣



『でも……』








北人｢千紗〜、こっち座って〜〜｣







俺の斜め前に座ってる北人さんが千紗を呼んだ


割と酔ってるのか、”ちゃん”つけ忘れてるし



みんなニヤニヤしながら北人さんを見る



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