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千紗side
なんて言ったらいいのかわからなくて、言葉を選ぶ余裕もなくて
少し沈黙が続く
その沈黙を破ったのは、花ちゃんだった
花 「ニャァ」
『あっ』
この何とも言えない空気が嫌になったのか、わたしの上から降りてトコトコ歩いていってしまった
樹「…俺らも帰ろっか。どうやって帰る?」
『えっと、○○駅から電車乗ろうかなって思ってた』
樹「じゃあ送ってく」
『え、樹くんは?』
樹「…俺も、同じ方面だから」
『そうなんだ…じゃあお願いしよっかな』
樹「また、花に逢いに来てあげて」
『うん、もちろん!』
樹「……じゃあ、行こ」
樹くんが立ち上がるから、わたしも立つ
その時
『……え』
いきなり手を握られた
思わず樹くんを見ると、あまり表情は変わらないけれど、とても優しい目でわたしの方を見てきてまた言葉を失う
呆気に取られていると、樹くんがゆっくり歩き出した
ただただ引かれていくわたし
何……何が起こってるの?
なんで、わたし樹くんと手繋いでるの?
……って、待って、もうちょっとで大通りに出ちゃう
『す、ストップ!』
樹「ん?」
『人目、増えるから……ダメ、だよ』
樹「あ〜…じゃあ、俺のキャップ被っといて」
『え…わっ、』
少し強引に樹くんが被ってたキャップを被せられて、また歩き出す
けど、手は繋がれたまま
壱馬くんに聞かれた時にかき消した気持ちが
少しはっきりした、かもしれない
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こばやし。(プロフ) - あんずちゃんさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて本当に嬉しいです…頑張ります!応援よろしくお願いします(^_^) (2019年9月30日 22時) (レス) id: 63ac337f91 (このIDを非表示/違反報告)
あんずちゃん(プロフ) - すごいいいお話で好きです!これからも頑張ってください! (2019年9月27日 22時) (レス) id: d847cca69c (このIDを非表示/違反報告)
こばやし。(プロフ) - かなとさん» 教えて頂きありがとうございましたm(_ _)m (2019年9月11日 8時) (レス) id: 63ac337f91 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月11日 8時) (レス) id: cb71b72b95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こばやし。 | 作成日時:2019年9月11日 7時