･二人きり ページ32
A「…ｼﾞﾝさん？」
ｼﾞﾝ「やっと静かになったね。」
A「あ…みんな寝ちゃって、」
ｼﾞﾝ「おかげでやっと二人きりになれた。」
A「…っ、」
この感じが久しぶり過ぎて
一気に火照った顔を誤魔化そうと部屋を見渡す。
モノトーンで統一された家具にオシャレな間接照明…
かと思えばｼﾞﾝさんにそっくりなアルパカのぬいぐるみ。
ここが、ｼﾞﾝさんの部屋なんだ。
A「ｼﾞﾝさん……昼間はごめんなさい…私っ、…？」
両手を広げて微笑むｼﾞﾝさん。
とろけそうなほど柔らかい笑顔で、私を見てる…
ｼﾞﾝ「もう忘れたの？一年前の言葉。」
A「一年前の…言葉…？」
ｼﾞﾝ「本気で言ってる？悪い子だな…」
A「冗談ですよ、ちゃんと覚えてます。」
少し悪戯に笑って、ｼﾞﾝさんの胸へ飛び込む。
その存在や温もりを確認するように
ｼﾞﾝさんの背中へとゆっくり腕を回して…
A「反則ですよ、こんなの…」
ｼﾞﾝ「次会う時は必然なんでしょ？」
A「そうだけど…密に作戦練りすぎです…」
ｼﾞﾝ「結局失敗したけどね。」
A「ごめんなさい、私のせいで…」
ｼﾞﾝ「俺の方こそごめん、気持ちが先走っちゃって。
でも…それほど会いたかったんだ、息が詰まりそうなくらい。」
A「私も…ずっと会いたかった、ｼﾞﾝさんに。」
腕の力が強くなった。
でも、ものすごく優しく包まれてて…
A「ｼﾞﾝさんの匂い…」
ｼﾞﾝ「ねぇ、少し痩せたんじゃない？」
A「そう…ですか？別に変わらないと思いますけど…」
ｼﾞﾝ「いや、絶対痩せたよ。また自分のこと後回しにしてたの？」
A「毎日子供の相手してたら体力使うんですよ。」
ｼﾞﾝ「ふーん…」
A「何ですか？そのリアクション。」
ｼﾞﾝ「別に。」
A「気になるじゃないですか、言ってくださいよ。」
ｼﾞﾝ「…嫉妬した、その子供に。
俺は放ったらかしだったのに…毎日相手してもらってさ…」
A「ふっ…(笑)」
ｼﾞﾝ「なんで笑うの。」
A「どの子供よりｼﾞﾝさんが一番可愛いな、と思って(笑)」
抱き合ったままで、お互いの表情は見えなくても
ｼﾞﾝさんが少し拗ねたのが分かった。
そこがまた、愛おしくてたまらない。
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k.n(プロフ) - 久しぶりに読み直しましたが、やはりとっても素敵な絆ストーリーで大好きです。ペン卒されたとのことですが、この作品は消さずにとっておいて頂けたら幸いです。 (2023年3月10日 17時) (
レス) id: 1a3cfb96cd (このIDを非表示/違反報告)
鵜飼 - すっごく感動しました (2022年2月5日 23時) (レス) @page35 id: 57a295bc52 (このIDを非表示/違反報告)
xts9cp5sUjUGJbj(プロフ) - 今まで私が読んだ話の中で1番、絆の感動的なストーリーの中にほんのり甘い恋愛があって、甘すぎなくてとても読みやすくまさにどストライクなお話でした！！作者様が描くジンくん超好みです、ありがとうございます(?)番外編など気長に待ちながらこれからも応援してます！ (2021年9月28日 3時) (レス) id: a176559be4 (このIDを非表示/違反報告)
k.n(プロフ) - 何度読み返しても素敵なストーリーで、メンバーとの絆を感じます。それぞれの動きが『その人らしい』雰囲気で、恋愛恋愛してない感じが最後のジン君とのやりとりにグッときます。番外編気長に待ってます！ (2021年1月19日 15時) (レス) id: 1a3cfb96cd (このIDを非表示/違反報告)
Ako(プロフ) - 一夜で完結まで読み終えました。本当に本当にほーんとに面白かったです！！！！！！感動と悲しい気持ちとでわんわん泣きました笑続編とまではいかなくても番外編みたいなのをできたら作って欲しいです！！ジンくんとの恋仲でもみんなの日常的なものでも！！！ (2020年12月5日 7時) (レス) id: 1395fa2c8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ORI
| 作成日時：2020年5月17日 18時
