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「大丈夫か、、?」
恐怖で声も出せずうなづくしか出来ない
服を羽織り、前のボタンを閉めようとするも手が震えて上手く閉めれない
壱馬さんは私の震える手を掴んで
「貸して」
ボタンを閉めてくれて、その上から自分のパーカーをかけてくれた
「あの時も手、震えてた」
「、、えっ、、」
やっぱり見てたんだ、、
「もしかしたらプロデューサーとなんかあったんかと思って待ってたけど全然戻ってけーへんから、、」
「、、それで来てくれたんですか、、?」
「おん、、なんもされてへんか?」
さっきとは全然違う壱馬さんの優しい声にまた涙が溢れた
「っ、怖かったやろ、、もう大丈夫や」
「壱馬さん、、」
溢れてくる涙を指で拭って、壱馬さんの胸に引き寄せられた
「落ち着いたら話してくれたら良いからな」
「っ、、あり、がとうございます、、」
「ん、、」
しばらく壱馬さんの腕の中で自分を落ち着かせて、その後全てを話した
壱馬さんはメンバーにも伝えてくれてその番組はこちらから出演拒否という形になった
数日後。
私は元気も調子もすっかり戻っていた
「壱馬さーん、このゲームクリアできない〜」
「んー?よし、やったろ」
あの日のことを忘れさせるようにいつも通りの楽屋でいつも通りゲームをして接してくれる壱馬さん。
壱馬さん、、やっぱり好きだな、、
前から薄々気付いていた気持ちがより濃くなった。
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作者名:ysakamosan | 作成日時:2022年6月24日 23時