キャラメルソルト・シュガー (ページ12)

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ダンス練習に夢中になっていた私たちが外に出たのは、外が完全に暗くなった頃だった。

冬が近づいてきて
日が短くなっているのを視覚で感じる。

タクシーを呼ぶと五分ほどで到着するという事だったのでそれを康二くんと共に待っていた。

康二「うわ寒ぅ！
ええっ昼間あんなに暖かかったのになぁ」

『⋯⋯ね、寒いね』

康二くんが指先を擦り合わせてそう言った。

私も何となくそれを真似してみる。

ただ、指同士が触れる感覚が残った。

康二「こういう日は人肌恋しくなるわ〜(笑)」

『あははっ、アイドルがそれ言う？』

康二「いやこれは全人類が思うはずや！俺の手触ってみぃ。あったかいから！」

康二くんが差し出した手に触れる。

『⋯⋯っ、ホントだ！』

ゴツゴツとして大きな手だね。

きっとその手はあったかいんだろうな。

『⋯⋯』

私の手は今冷えてるのかな。

いや、康二くんの体温であったかいのかも。

康二「さ、触りすぎ！
お姉さんセクハラやで！！」

『照れんのやめなよ』

冬は寒いから人の体温が恋しくなるんだって。

今私は、少しでも康二くんにとっての温もりになれてるのかな。

なれてたら、嬉しいな。