純情ラ・プラトニック〈男主〉 (ページ8)

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嫌なら嫌ってちゃんと抵抗してよ。

普段は優しいお兄ちゃんたちだって必死なのに。

マネージャーやメンバー、家族までにも嘘をついて他でも無い貴女に会いに行く。

また来ちゃったの？なんて困り顔をするのに躊躇なく俺を招き入れるなんて悪い人。

こんなにもAくんが悪い人だってこと、

知らなかったよ。

なんて。

Aくんはちっとも悪くないのに。

「⋯⋯ごめんね、」

もう着慣れた制服のブレザーを乱雑に脱ぎ捨ててAくんを抱きしめる。香水をつけないAくんはハンドクリームを好んで使うから、その良い香りがする。

女の人みたいに綺麗な爪はネイルオイルが塗ってあるんだ。昨日の楽屋で、佐久間くんに塗ってもらっていたのを見てたから知ってる。

本当はね、触んないでって言いたかった。

『ラウは悪くないよ』

腕の中の悪い人はそう言って俺を甘やかす。

ブレザーを脱いで"高校生"から少しでも抜け出そうとする俺を見透かしているように優しく甘やかす。

俺にはまだ貴方の気持ちが見えないから

このままでいいのか分からないよ。

立ったまま、猫のようにペロリとAくんの首筋を舐めた。そんな少しの刺激だけでAくんは身体を反らすからビンカンだねって笑ってあげた。

そしたら顔を真っ赤にして『離れて』って言われちゃったから嘘だよって言って背中をするりと撫でる。

逃げようとした身体をちゃんと押さえて背中を撫でる手をどんどん下に動かしていくと、面白いくらい身体が跳ねるから心配になっちゃう。

『やっ、、やだ、』

俺が手を出せないのを知っててそんな声出してるの？

悪い人、可愛い人。

でも俺も悪いから、大人になるまでのあと数年、

こうやって貴方を捕まえ続ける。